
よう若葉。
無事に運転免許を取得できたようだな。
一言お祝いを申し上げる。
がんばったな、おめでとう。
運転免許を取得するため、自動車学校に長い間通ったな。
教官にボロクソに言われた奴もいるかもしれない。
仮免試験で脱輪し、何回も落ちた奴もいるかもしれない。
最終試験で落ち続けた奴もいるかもしれない。
一発で楽々合格した奴もいるかもしれない。
これまでの過程はどうであれ、若葉は無事に運転免許証を手に入れることができただろう。
そして、今この記事を読んでいる。
ちょっとだけ俺に付き合っていけ。悪いようにはしない。
ここでは、元POLICEMANであるこの俺けたろーが、若葉マークの運転初心者を対象とした「車を運転し始める前にやっておくべきこと」を四部構成で話していこうと思う。
今回はその第一部、「心構え編」だ。
「はあ?そんなの自動車学校で散々聞いたわ」って言うなよ?
じゃあ、俺はお前に逆に質問してやる。
お前は自動車学校で教わった「心構え」を覚えているか?
・・・どうだみろ、何も答えられないじゃないか。
免許を取得した嬉しさのあまり忘れてしまってるじゃないか。
というか、自動車学校で教わった心構えのことなんぞ、そんなもの俺だって覚えていない。
覚えていないということはその説明に「インパクトがなかった」と言う事だ。
だから、この俺が話をしてやる。
若葉の心に突き刺さるような衝撃的な話をな!
さあ、では行ってみようか。
この記事はこんなお話
運転免許証は「車という凶器を扱っていい」という許可証
運転免許証を取得して、一番最初に理解しておかないといけないことは「車は凶器」だということだ。
若葉、お前は今、免許を取得してどう思っている?
今、お前はきっと、
「これで自由に車を運転できる!」
「これで遠くまで遊びに行ける!」
「彼女(彼氏)に自慢できる!」
「皆にカッコつけられる」
なんていう考えが先行しているだろう?
俺はそれを拒否することはしない。
なぜなら、俺も同じだったから。
でも俺は、以前警察官と言う仕事をして、その考えは180度変わった。
俺は、悲惨な交通事故をたくさん見てきた。
想像を絶する交通事故の数々。
それを見た俺は、改めて実感したことがある。
それは「車は凶器」だということ。
そして、運転免許証は「車を運転していいよ」という単なる許可証ではなく、「車と言う凶器を扱っていいという許可証」であるということを痛感した。
そんな経験をした俺だから、若葉にどうしても伝えたい。
だからもう一度言う。
「車は、包丁やナイフに匹敵するくらい身近で、包丁やナイフなど比べ物にならないくらい危険な凶器である」ということを。
そして、若葉の手元にあるその運転免許証は、そんな凶器を取り扱っていいよという、一定レベルを超えた人間しか持つことができない特別な許可証だ。
だからお前は、お前の責任においてその「凶器」を取り扱わなければならないんだ。
そのことを絶対に忘れるな。
若葉の免許証の下を見てみろ。
なんて書いてある?
「〇〇公安委員会」って書いてないか?
お前にその免許を発行した張本人だ。
公安委員会とは、警察を監視する立場の組織だ。
お前は、そんな組織に公式に認められた「凶器取り扱い許可者」だ。
カッコ良さを求めることとカッコつけることは別
次だ。
若葉はどんな車を持ちたい?
その車をどうしたい?
アルミを履いて、マフラーを取り換えたり、電飾を付けたりもしたいか?
俺は昔、自分の車にローンを組んでカーオーディオを付けたりなんかしていた。
自分の車をことごとくいじって改造して、楽しんでたもんだ。
そういうことならマジでどんどんやれ!
お前が満足するくらいすればいい!
でもな、カッコ良くするのは、車の見た目と機能だけにしておけ。
運転操作では絶対に格好を付けようとするな。
というよりも、車の運転でカッコイイ操作なんてありゃしない。
急ハンドル、急旋回、急ブレーキ、どれも全部危険な行為だ。
例えば隣に乗ってる彼女や友人にかっこいい運転を見せようとするならば、それはお前が自爆する階段を上っている証拠だ。
一緒に乗っている相手は、お前の未熟な運転技術に危険しか感じないぞ?
運転は自動車学校で教わった通り、基本に忠実に行え。
もう一度言うぞ?
車を改造してカッコよくするのは良い。でも運転では絶対にカッコつけようとするな。
自爆したら、お前、マジであの世行きだぞ?
ちなみに俺は、そういう運転方法を取って自爆して、10代で半身不随になって人生詰んでしまった不良少年を知っている。
車は楽しい乗り物だ
次だ。
上で俺は「車は凶器だ」とか「運転技術でカッコつけるな」とか言ってきたが、安全運転をして楽しく乗る限り、車はメチャクチャ楽しい乗り物だぞ!
若葉の好きなところに、短時間で移動することができる。
行動範囲が広がって、これまでチャリや原付しか乗っていなかったであろうお前の人生の経験値を増やしてくれる乗り物だ。
だから、精いっぱい運転を楽しめ!
好きなだけ運転しろ!
もし若葉が会社勤めをするのであれば、その通勤時間や帰宅時間も楽しいものとなるはずだ。
若葉の心の中に「安全運転をしよう」という意識がある限り、お前の車はお前の人生を豊かで楽しいものにしてくれる。
これは間違いない事実だ。
覚えておけ。
お前が長い期間をかけてやっと取得することができた運転免許だ。
その運転免許を絶対に手放すことの無いよう、車に乗り始める前に押さえておくべきところはしっかりと押さえておけ。
お前の車人生はこれから始まるんだ。
その車人生が幸多からんこと切に願っている。
ところで若葉、お前、車は買ったのか?買ってもらったのか?
次の記事では、俺はその部分について語ろうと思う。
おい若葉、次の記事も1分でいい、読んでいけ。