
こんにちは、けたろー(@ketaroou)です。
今回は、転職回数について気になるところがあったので記事にすることにしました。
転職回数が多いことは、根性無しなのか?
私は日頃から強く感じていることがあります。転職回数が多いのはただの根性無しなのかってことです。
もう、私が考える結論を先に言っちゃいますよ。そんな低い次元で考えているから日本の労働環境・転職環境は一向に精神論中心主義から抜け出せないんです。
おそらくこの記事を読みに来ている方は、自分の転職回数や仕事に対する姿勢について、何かしら悩みがあって検索したらここに行きついたんじゃないでしょうか?
今の日本は、ありとあらゆる考え方、思考が古いと思います。未だに根性論や精神論がまかり通っている。
自他ともに楽をすることを許さず『苦労は買ってでもしろ』なんていう名言が未だに当たり前のように使われている。いつまでおサムライさんやってんのよって気分になりますね。
何でこんな記事を書いているかと言ったら、追及したくなったんです。自分を取り巻く仕事の現状について。
ええ、実は今、私求職中なんですよ。関東から山形県に引っ越してきて間もないんですが、仕事探してます。
そして、履歴書を書くたびに思ってきたんです。自分の転職回数は多いのかなって。これまで約16年間で4社に勤務して、次が5社目なんですけど。
公的機関が暗に認めている?「転職が多い人は不利」という真実
この間ハローワークに行ってきました。仕事を紹介してもらおうと思いまして。
その時に、厚生労働省、都道府県労働局、ハローワークが連名で記載されている『応募書類の作り方』『職務経歴書の作り方』なんていう小冊子をいただいたわけです。
本当は画像をアップしたいんですが、無断転載禁止なんて書いているものですからアップできないんです。その中にこんなフレーズがありました。若干文字を変えますが、大体こんな内容です。
『転職回数が多い場合の記載例:転職回数が多い場合、採用担当者から採用してもすぐにまた転職するのではないかと問われることになる』
この文。これが今の日本の転職事情をよく物語っていますよね。
厚生労働省などの公的機関が『転職回数は少ない方が良い』と暗に認めている文章だと私は受け取りました。
決めつけていますよね。転職を重ねることは悪いことだと。
文面通り「転職回数が多いと、採用担当者から『あなた、転職が多いようですね。この会社に入っても、どうせまたすぐ辞めるんじゃないんですか?』と問われることになりますよ」と情報発信をしているんですから。
この文に関しては、きっと公的機関が今の日本の転職事情を鑑みて、小冊子を作るに当たり客観的に妥当だと思われる文章にしたのでしょう。
でも、もう少し深く考えてもらいたかったですね。公的機関が小冊子なりインターネットなりで情報発信をすれば、それは悪意が無くても少なからず国民の思考操作・情報操作に結び付くんですから。
転職回数が少ない方が良い、という決めつけは、間違いなく転職したい現職者の足かせになっていますよね。
①転職回数が多いと飽きっぽい人だと思われる。
②転職回数が多いと努力ができない根性無しだと思われる。
③転職回数が多いと社会に馴染めない不適合者だと思われる。
こんなところでしょうか。一般人の私がちょっと考えただけでデメリットがこれだけ出てきます。
転職回数が多い人は『宝』
でも違うんです!転職回数が多いということは、メリットの方がはるかに多いんです!
①転職回数が多いと、人一倍の挫折を味わっているので、人の気持ちがわかる!
②転職回数が多いとそれだけ様々な人と接しており、人間を知っている!
③転職回数が多いと色々な会社の内部事情を知っている!
④転職回数が多いとそれだけ自分で悩み抜いており、人として成熟している!
⑤転職回数が多いと、浅いかもしれないがそれだけ広い知識を有している!
⑥転職回数が多いということは、これまで人生を左右する重大な決断をたくさんしてきた何よりの証!
⑦転職回数が多いということは、素早く見切りを付けられるということ!
どうですか!!当然、全ての転職回数が多い人に当てはまるわけではないと思います。でも、私が考えただけでこれだけメリットがあるんです!
中途採用者を『履歴書の転職回数』だけで選別している全ての企業へ
その人を見ず、その人が書いてきた履歴書の転職回数だけで人材選別をしている日本中全ての企業の採用担当者に言ってやりたい。
貴社に応募してきた転職回数が多いその人は、もしかしたら宝かもしれない。
その人は、採用担当者であるあなたを逆によく見て評価しているんです。
あなたの目の前に緊張しながら座っているその人の方が、あなたよりも人を見る目は上かもしれない。
あなたの対応次第では、たとえ合格を出したにせよ、会社のレベルを見切って辞退するかもしれない。
だから、誠心誠意、面接の時だけでいい、本気でその人に向き合ってもらいたい。
それが、あなたの仕事だろう。
私は、以前首都圏の大企業にいました。一万人規模の会社です。
上は早稲田や慶応といった一流大学から、偏差値がちょっと残念なくらいの高卒まで幅広い人材がいる会社でした。そこで私はそんな一流大学出身者に混じって長期間にわたって研修を受けたことがあります。ちなみに私のレベルは山形県の県立高校のど真ん中。高卒です。
研修の内容は知力、体力、精神力の全てを求められる過酷なもの。その結果、私の成績は自分もびっくりする上位5%以内。
当初私を学歴だけで見下していた一流大学出身者や高学歴者の成績は、私よりはるか下という驚愕の結果でした。
正直、嬉しかった半面、世の中学歴社会なんて言うけど、行きつく先ってこんなものなのかと。やっぱり人間ってみんなドングリの背比べなのかなと、かなりがっかりもしました。
おそらくこの研修の結果が、今回、私が職を変えてまで山形への移住を決意させた大きな要因になっているんでしょう。
どんな職業でも、自分ならきっとある程度何とかなるし、知らない地域に無理に執着して働かなくてもいいや、と。
そんな事実や思考は、私の書いた履歴書からは当然読み取れませんよね。あえて職務経歴書に書いてやれば別でしょうけども。
同じようにそんなエピソードを抱えている方って意外にたくさんいると思うんです。
だから、転職回数だけじゃなく、その人を見てほしいんです。その人の深いところまで見て採用を決める会社。そんな会社があれば素晴らしいじゃないですか。
ちなみに私は、現在書類選考待ちの状態です。空き時間がたくさんできたので、こうやってブログをやってます。
頑張ろう。あなたは立派だ!
そしてこの記事に行きついたあなた、きっとあなたは想像以上に素晴らしい人なんでしょうね。
あなたの価値は、単なる転職回数なんかで測れるものじゃありません。
あなたは立派です。ともに頑張りましょう。
頑張るって、就職活動に対してではないですよ。人としての「徳」を高めることに対してです。
以上!