
あなたの職場には、部下が特定の仕事をしているにもかかわらず、突然それとはまったく無関係な指示をしてきたり、「その指示、別に今しなくてもよくない?」と思うような指示を連発してくる上司、いませんか?
え?まさかあなたがそんなタイプの上司じゃないでしょうね?
残念ながらわたしの上司がまさにこのタイプであり、わたしは日々の業務をこなす上で、この上司の「自分の現在の仕事とは全く関係の無い指示」に苦しめられているんです。
現在Aという業務をしていたとして、突然全く関係の無いKとかVなんていう、関連性の無い仕事の指示を次から次へと飛ばしてくるのです。
仕事をしているこっちとしては、その指示一つで別な業務をやらざるを得なくなったり、現在の仕事に別な仕事の指示が飛んでくるものですから、一時的に集中がそがれ、作業効率が大きく低下してしまいます。
そこで今回は、そんな「部下への指示方法がド下手くそな上司」にスポットを当て、このような指示癖のある上司の特徴と対処法をお話ししていきたいと思います。
もしもあなたが、自分に思い当たる節がちょっとでもあるのならば、この記事を読み込んでいただいた方がいいですね。
現実にあなたの指示で苦しんでいる部下がいて、密かにあなたのことをうっとおしがっている可能性が高いですので。
この記事はこんなお話
「全く関係の無い指示」を飛ばしてくる上司の特徴
全く関係の無い指示をしてくる上司は、なぜああも関係の無いことを次から次へと指示してくるのでしょう?
わたしは毎日毎日会社に行くたび、そんな特徴を持った上司と顔を合わせています。
そして徐々にわかってきたのです。
なぜその上司が、現在行っている業務と全く関係の無い指示をしてくるのかを。
なぜ、今しなくてもいい指示を次から次へと連発してくるのかを。
そこには、仕事をこなす上ではプラスに働くけれど、部下を持つ立場としては致命的な欠点が隠れていたのです!!!
心配性
「たくさん指示をしてくる」ということは、言い換えればそれだけ部下に「忘れずにやってもらいたい」ということがあるからです。
忘れずにやってもらいたいから、部下が忘れないように指示をするということは本来は非常に良い事です。
わたしもある程度心配性な性格が入っているのでわかるのですが、心配性な人は、その懸案事項が一定の目途がつかないと心配で心配でたまらなくなるんです。
「何とかなるさ」という楽観的思考ができず、「その問題を早く解決させたい」という思いが募っていくのです。
そのため、何度も確認の意味で指示をしてしまったりすることもあるのです。
ただそれは、ただの心配性の上司であれば、現在部下が行っている業務が何であるかを把握した上で指示をしてくるでしょう。
心配性という性格を持っているだけで、当記事で取り上げている「現在の業務に全く関係の無い指示を連発してくる」わけではありません。
頭の回転が早いが、せっかち
「現在の業務と全く関係の無いことを連発してくる」という性格には、心配性のほか、「頭の回転が早い」ことと「せっかち」であることが必要となります。
頭の回転が早い人というのは、物事がバババババっと頭に浮かび、その解決策を瞬時に導きだそうとします。
頭の回転が早いだけであれば、その考えた事柄を言葉として吐き出す前に、指示を出す相手が現在どういう仕事をしているのか、現在何に集中しているのかということを考えてくれることでしょう。
頭の回転が早いというのは、本来仕事をする上では非常にプラスに働くものです。
ですが、「頭の回転が早い」+「せっかち」となれば話は別です。
「せっかち」な性格は、文字通り「急っかち」です。
何に対してもチャカチャカと急いでしまいますから、指示をすると決めたら現在の業務内容など気にせず、思いついたことをすぐに指示しないと気が済まなくなるのです。
焦り性
焦り性はせっかちとは違います。
せっかちとは、全てのものごとを急いでしまう一種の癖のようなものです。
焦り性もそんな癖の一種なのでしょうが、急ぐんじゃありません。焦るんです。
ちょっと不安なことがあったり、解決しないといけない事柄が出てくると途端にワタワタと焦り始めます。
せっかちと焦り性が合わさっている性格なんてちょっと辛いですよね。
何に対しても急いでいて、ちょっとしたことで焦り出して興奮してしまうんですから。
自己中心的
心配性な性格と焦り性な性格が合わさると、おのずと自己中心的になってしまいます。
心配なことが発生し、そのことを解決するために焦り始めてしまうと、もはやその人の頭の中を支配するのは「その心配な問題は、どうしたらすぐ解決できるか」という一点のみになってしまいます。
そうなると、どうしてもその問題のみに意識を集中してしまいますから、おのずと周りが見えなくなってしまいます。
自分の問題解決が最優先となり、他人のことは知ったこっちゃなくなってしまうのです。
人の気持ちがわからない
「現在の業務と全く関係の無い指示を連発してくる上司」に必要な要素は、心配性であること、頭の回転が早くせっかちであること、焦り性であること、自己中心的であることが必要となることはお話した通りです。
これらにプラスして、「人の気持ちがわからない」という致命的な要素が加わると、「現在の業務と全く関係の無い指示を連発してくる上司」が見事完成します。
元から「人の気持ちがわからない」ので、「この人(部下)に今この指示をしたらどうなるのかな」とか「(部下が)今忙しそうだな、話しかけても大丈夫かな」という考えにならないのです。
そして指示をしてしまった後も「あれ?今全く関係の無い指示しちゃったけど、大丈夫だったかな?」などと考えもしないのです。
実際に「現在の業務と全く関係の無い指示を連発してくる上司」の下につくと、どんな感じ?
さてここからは、実際に「現在の業務と全く関係の無い指示を連発してくる上司」の下について日々仕事をしているわたくしけたろーが、その実情を赤裸々にお話します!
ビックリしないでくださいね!全て実話です。
集中を要する仕事をしているのに断りも無く話しかけてくる
奴(上司)との会話は、大体ここからはじまります。
自分が集中を要する仕事をしていて、文字どおり集中している真っ只中だというにもかかわらず、奴は「ちょっといい」「ゴメンね」なんていう断りの言葉すらなくズケズケと話しかけてくるのです。
他人が仕事をしている最中や、電話をかけた際など「今少し時間いいですか?」という旨の確認を入れる必要があるのは社会人として常識のことです。
突然話しかけて話し始めるということは、言ってみれば「何の断りも無く相手の時間を奪う行為」に等しいわけです。
そういうのが奴には全くありません。
突然声を掛けてきて「あれしといて~!」「これやっといて~!」と指示をしてくるのです。
しかも、その指示とは現在行っている業務とは全く関係の無い別な仕事の指示です。
その指示が飛んでくるたびに、わたしの意識は現在の仕事からそっちの仕事にスライドし、効率が落ちて奴に対する不信感がマックスになるわけです。
こういうズケズケとした話しかけ方をしてくる人は、往々にしてせっかちなんですよね。
せっかちじゃなかったらこんな話掛け方しませんもん。
大概こういう特徴のある方は、電話でも同様の対応をします。
焦り急ぐがあまり、自分の名前を言い忘れたり、「今少しだけお時間よろしいですか?」という確認すらしなかったり。
電話や会話など「相手の時間を奪う行為」をする場合は、相手の現在の状況をよく確認する必要があります。そんなのは基本です。仕事であれば特に。
目の前の仕事の問題を解決しないと進まないのに、翌日のどうでもいい仕事の指示をしてくる
想像してください。
あなたは今、喫緊に目の前の仕事の問題を解決しないといけない状況に陥っています。目の前の問題を解決しない限り、明日は無いのです。
そんな時に、上司は翌日のどうでもいい業務のどうでもいい仕事の指示をして来たらどう思うでしょう?
「目の前の業務すら終わってないのに、何明日の話してんのよ?」って思いませんか?
極端な話、
「こ、この問題を解決しないといけない・・・!どうしたら!どうしたら解決できるんだ!」
って必死こいて悩んでるのに、隣からいきなり上司に
「明日さあ、コピー用紙が大量に届くから、倉庫に運んどいて」
なんてどうでもいい指示が飛んで来たらブチ切れますよね?
言ってやりたくなりますよね?
「おい、アンタ。今俺がしている仕事は何だ?そんな明日のどうでもいい指示、今すべきことか?そんなのアンタがやれよ」って。
前述した指示内容は例えですが、こんな非常に温度差を感じざるを得ないレベルの指示を連発してくるんです。
上司の指示能力の低さに、なぜか自分がヘコむ
こんな「現在の業務と全く関係の無い指示を連発してくる上司」の下につくと、いつしか上司に憐みの目を向けてしまいます。
なぜこの上司は、こんな指示出しが下手くそなのに出世しちゃったのだろう。
これまで何人の部下に対して、今の自分と同様のわけわからない指示を連発してきたのだろう・・・?
これまで何人の部下がこの上司の指示の下手さに驚愕し、イライラしたのだろう・・・?
そんなことを考えているうちに、徐々にその上司がかわいそうになるんです。
憐みの目を向けざるをえなくなるんです。そして最終的には、イライラを通り越してなぜか自分がヘコんでいましたね。
気付け上司、その致命的な指示の下手さに。
部下に指示を出す前に、一息ついて思い至ってみよう
自分の部下に指示を出す前に、ちょっと落ち着いて考えてみましょう。
今、部下が行っている仕事は何なのかを。
今、自分がその指示をした場合、部下はどう思うのかを。
今、自分がその指示をしたせいで、部下の仕事が止まってしまうのかどうかを。
今、自分がしようとしている指示は、絶対に今じゃないといけないものなのかを。
今、自分がしようとしている指示は、今部下が行っている仕事に関係があるのかを。
自分が部下の立場だった場合、自分がしようとしている指示を受けたらどう感じるのかを。
うっとおしく感じませんか?
邪魔に感じませんか?
あなたのその指示の仕方一つで部下はイライラしたり、心揺らいだり、疑問に思ったりするのです。
万が一、こんな変な指示をしてくる上司の下についてしまったら
もしあなたが、今後こんな変な指示をしてくる上司の下についてしまったら、それを止めさせる方法はたった一つしかありません。
もし、これから言う方法を履行できないのであれば、あなたはその上司の下にいる限り「現在の業務と全く関係の無い指示を連発される」ことになり、日常的に物凄いストレスを負うことになるでしょう。
そのたった一つの方法とは、
ハッキリと上司に「その指示は現在の業務と全く関係ない」「現在の業務に関係のある指示だけしてもらいたい」「別な業務の指示をしなければならないのなら、現在の自分の業務が終わってからにしてもらいたい」と伝えるしかないのです。
こういうことをこれまで言ってくれる人がいなかったら、この上司はその指示方法を確立させ、その指示方法は正解だと思い込んでいるんです。
一度、上司の指示手法をはっきりときっぱりと否定してあげて、「その指示方法は間違ってるよ!!」と教えてあげる必要があります。
部下の立場で上司にそういうことを言うわけですから、上司のプライドを傷つけたり、その後の関係が悪化してしまう可能性もありますので、第三者を経由していってもらうとか、上司の上司から言ってもらうとか、そのあたりは臨機応変に参りましょう。
おわりに
「部下に指示を出す」ということは上司としての仕事の一つではありますが、その指示手法が自己中心的であったり、現在の業務と関係のない内容であったり、いくつも指示を連発したりすれば、それはもはや「上司の仕事」ではなく、「業務上の害」です。
もしあなたが誰かの上司であれば、覚えておいてください。
部下は、上司であるあなたの一挙手一投足を注視しています。
部下は、上司であるあなたの発言や、その指示手法から尊敬もするし軽蔑もします。
上司は絶対ではないのです。
部下と関わりあう以上は「部下だから何でもアリ」ではなく「部下だからこそ社会人としての基本に忠実に」接する必要があるのです。
部下と上司はチームです。
指示方法一つでそのチーム間の信頼は簡単に崩れ去ります。
どうか、あなたがわたしの上司のような「現在の業務と全く関係の無い指示を連発してくる」なんていうことの無いようお願い申し上げ、おしまいにします!