
今回は、山形県鶴岡市と西川町を結ぶ国道112号・・・ではなく、その旧道の「国道112号旧道」のご紹介です!
どうして今回は道の紹介?と思ったあなた!
いいところに気付いてくれましたね!
このわたしが、ごく普通の道など紹介すると思いますか??
この「国道112号旧道」は、絶景絶景また絶景!
どこまで行ってもずーーーーーーーーーっと絶景が続くんです!
あ、今嘘だって思ったでしょ?
じゃあちょっと一緒に行ってみましょうよ!?
逃げないでくださいよ!?
別なページになんて行っちゃダメっすよ?
あなたは、これからわたしと大絶景を見に行くんですから!
さあ、行ってみましょう!!
「国道112号旧道」データ
道路名称 | 国道112号旧道(国道112号と区別して「六十里越街道」とも呼ばれることもあるが、元来の「六十里越街道」とは別物) |
道路区間 | 山形県鶴岡市⇔山形県西村山郡西川町の間 |
通行規制 | 大型車通行禁止、およそ12月から6月までの間は通行止め |
峠名 | 大越(おおこし) |
標高 | 920m |
走行区間の距離 | 27.1km |
アクセス | 庄内空港から鶴岡市側入口まで車で約45分(約40km)
鶴岡駅から鶴岡市側入口まで車で約38分(約27km) 山形空港から西川町側入口まで車で約45分(約36km) 山形駅から西川町側入口まで車(有料道路優先)で約45分(約48km) |
(参考:Wikipedia「大越(山形県の峠)」、Googleマップ)
この国道112号旧道は、1981年7月に現在の国道112号(鶴岡市から西川町の区間(月山道路または月山花笠ラインと呼ばれている))が全面開通するまでの間に使用されていた、当時の国道112号です。
現在は、国道112号の一部が自動車専用道路であることを受け、徒歩やスクーター等で山越えをする場合に使用されたり、今回のわたしのように景観を楽しむ目的での通行のために利用されています。
さらにこの道は、約1200年の歴史を持つ、山形県鶴岡市から大越を越え寒河江市まで続く山岳道「六十里越街道」(現在はトレッキング道となっている)と何地点かで交わっています。
また、国道112号と区別するために、この道を「六十里越街道」と呼んだりもします。
つまり、現在この大越という峠を越える道は、国道112号(一部自動車専用道路)、国道112号旧道、六十里越街道の3本の道が入り乱れるように通っているんです。
「国道112号線旧道」を走ってみた!
今回は、鶴岡市から西川町に抜けて行きたいと思います。
準備はいいですか?
国道112号旧道に入る前には、「道の駅朝日『月山あさひ博物村』」と「米の粉の滝ドライブイン」という二つの休憩施設がありますので、お手洗いを済ませ、飲み物なんかを買っておくといいかもしれませんね!
じゃあ、まずは田麦俣(たむぎまた)を目指して行ってみましょう!
あ、これからの道は、アップダウンや連続カーブが続きますから、車に酔いやすい人は酔い止め薬を飲んでおいてくださいね!
まずは田麦俣地区の「多層民家」を目指せ!
まず目指すべきところは鶴岡市「田麦俣(たむぎまた)」地区です!
昔の言い方をすると、「田麦俣集落」と言います。
この地区は、地区そのものが「六十里越街道」に入っているんです。
国道112号月山道路を、鶴岡市方面から西川町方面に走っていくと、二股に分岐するところがあります。
「米の粉の滝ドライブイン」から車で5分も走れば見えてきます。
この場所です。
この場所がこのお話のスタート地点です!
ここを左側に曲がっていきます。
左に曲がると、若干国道112号と並走した後、すぐ下り坂になります。
すると、こんなかわいいのが出て来ます。
道なりに進んでいくと、もうすでに周りは絶景です!
わたし最初に言いましたよね?
ずーーーーーーっと絶景が続くよって。
最初からこんないい眺めですよ。嘘じゃないってわかってもらえました?
しばらく走っていくと、右奥に古民家が並んでいるのが見えてきます。
これが「六十里越街道」で有名な、田麦俣の「多層民家」です!
昔、六十里越街道の中にあり、湯殿山神社への参拝客が宿泊する宿場町(民宿)となっていた田麦俣集落。
でも、山間地のために広い敷地を確保することが困難だったそうです。
そのため、自分たちの居住スペースと、お客さんの宿泊スペースとを分けた茅葺きの建築形式が発展したそうです。
その名残りが、いまでも田麦俣地区に残っているんですね。
兜造りが美しい、山形県指定有形文化財となっている「旧遠藤家住宅」です。
車に乗ったままでもよく見ることができます。
田麦俣地区はここまで。
ここからさらに登っていきましょう。
次に目指すは七ツ滝!
「日本の滝百選」に選ばれた絶景!「七ツ滝」を目指せ!
田麦俣地区を越え、次に目指すは「日本の滝百選」にも選ばれた絶景ポイント!「七ツ滝」です!
ここから先、さらに道が狭くなります。とはいっても、ミニバン程度なら楽勝で通れます。
ただ、ガードレールも途切れ途切れになるので、運転には注意が必要ですよ!
順調に登っていくと、途中で六十里越街道(トレッキング道)に続くポイントがあります。
場所はここです。
「六十里越街道」の「蟻腰坂登り口」です。
「弘法茶屋後」に続いており、距離にして0.5km、約20分の道のりです。
国道旧112号には、このように「六十里越街道」に続くポイントがいくつかあります。
さあ、どんどん登っていきますよ!
すると、こんな看板が出て来ます。
あ~、やっぱりこういうところだと、無断で入山して山菜類を盗んでく悪い輩がいるんですね。
私有地ですからね。当然立ち入っちゃいけませんよ。
もし入って山菜やキノコを採取したら、それは立派な窃盗罪。
盗んでなくても、こういう風に注意書きが書いてあるにもかかわらず入山したら、軽犯罪法違反「田畑等侵入」に該当します。
あ、はじめてこのブログの記事を読んだ方はわからないかもしれませんが、わたしは元警察官。
こういう法律関係にはちょっと詳しいんです。
話の脱線はここまで。
さあ、もっと登っていきますよ!
しばらく進むと、「七ツ滝公園」が見えてきます。
風景はこんな感じ。
これはちょっと興味深いです。
「磐梯朝日国立公園」の石碑です。
「磐梯朝日国立公園」について調べたところ、1950年9月に指定された、福島県、山形県、新潟県の三県にまたがる国立公園で、このあたりでは、出羽三山と朝日山地を含む出羽三山・朝日地域が指定されているようです。
そうですよね、出羽三山がすぐそばですからね。
この石碑が建っている傍には「七ツ滝公園」があり、落差90mの「七ツ滝」が一望できます。
もう見とれるしかありません。
この辺には、一切民家とかありませんから、山々の音と滝の音しか聞こえません。
この日は晴れていたので、本当に気持ちが良かった!
どうぞどうぞ、好きなだけ見ててください。
あ、見終わりました?じゃあ、次に行きましょうか!
次に目指すはこの峠、「大越」の頂上です!
この峠「大越」の頂上を目指せ!
さあ、またどんどん登っていきます!
途中で、また「六十里越街道」の登り口が出て来ますよ!
ここは「七ツ滝登り口」です。
・・・ということです。
本当にこの辺は勾配が急ですから、トレッキングする場合は十分に気を付けてください。
ここから、さらに道は険しくなります。
基本的にこの辺はずーーーっと木のトンネルが続きます。
と、ここで「風の谷のナウシカ」の「巨神兵」発見!
どうですか?似てますよね!?
思わず写真撮っちゃいました。
いや~、しかし誰もいない(笑)
マジで熊とかカモシカとか出てきそう!
「六十里越街道」をトレッキングするときは、クマよけの鈴が必須って書いてありましたもんね。
そして本当にいい景色!
たまに出てくる岩壁のそばを通るとき、よく立っていたのが「落石注意」の看板です。
確かに、時折こぶし大のトゲトゲしい岩が転がっているのを見かけました。
普通に踏んだらタイヤがバーストしちゃうくらいの大きさ。
前を見て十分に気を付けましょうね。
岩壁沿いを抜けるといっつもこんな景色!
なんか、現世を離れてずーーーっとここにいたい気分になります。
で、突然こんなのを発見!
山奥に何だこの建物は!?
と、思ったあなた!
実はこれ、トンネルの出入口なんです。
この特徴ある形は、位置からすると国道112号の「月山第二トンネル」の西川町方面の出入口です。
実物はこんな感じです。
ね?同じでしょ?
ここを越えてずーーーっと進んでいくとこの景色が見えてきます。
国道112号「月山花笠ライン」を遠くに眺めることができます。
画像の右奥にあるさっきのトンネルと同じようなトンネルは、「月山第一トンネル」です。
このトンネルの直上が次の目的地、大越の頂上ですよ~!
まだまだだ~!
一生懸命走っていると、時折小さな沢が出て来ます。
車を止めて降りてみると、そこはやっぱり山の上。
サラサラ流れる小川なんてもんじゃありません。
普通に「ザーーーー」って流れてます。
イワナとかヤマメとか絶対にたくさんいるし!
目的地はもう少し!頑張って登るぞ~!
どんどん進みます。
そして、見つけちゃったよ!この川!
梵字川です!
梵字川渓谷を生かした「米の粉の滝ドライブイン」と「道の駅月山『月山あさひ博物村』」が有名です。
こんな上流から流れてきていたとは知らなかった!
ちょっとだけ感動したところで、もっと登ります。
道路は登り坂やカーブが激しくて大変ですけど、景色は最高!
で、きれいな花や実を付けた植物を発見しました!
普段気に留めない植物でも、こんな時にまじまじと見てみると意外ときれいなことに気付きます。
頑張って登りましょう!
しばらく行くと、湯殿山神社本宮への分岐点に差し掛かります。
この交差点を左に曲がると有料道路となっており、それを越えた先に湯殿山神社本宮はあります。
今回は先に進むことにします。
この先ちょっと行くと、やっと着きました!
大越の頂上に着きました!
場所はちょうど「月山第一トンネル」真上付近!
もしかしたら頂上はもうちょっと先なのかもしれませんが、このあたりの標高であることは間違いありません。
ここから先は下るだけですよ!
わたしの車、お疲れ様!
後は下りだ!惰性で走ってくれ!
あと半分!目指すは国道112号との合流点!
大越の頂上を越えましたので、残りはあと半分です!
予想通り、一気に下りに転じました。
ホントに山々がきれいです。
心地よすぎですよ!夏なのに、夏じゃないみたいです。
と、思っていると、こんなものを発見!
ススキが生えています!これ、ススキですよね?
暑い暑いと思っていても、自然は正直です。
季節は着実に秋に向かって進んでいます。
今はこんなに暑いけど、もうすぐ秋が来るんですね。
ほら、その証拠にこっちも。
いや~、ちょっと切なくなってきましたね・・・。
このもみじも、あと2か月くらいで赤く染まっちゃうんですよ?
と、ここでまたしても沢を発見!
途中で看板建ってたのですが、このあたり一帯は「禁漁」なんだそうですね。
理由はわかりませんが・・・。
絶対魚いるんですけどねぇ。
どんどん下って行くと、月山スキー場に行く交差点が出て来ます。
この交差点を左に曲がってずーーーっとまっすぐ行くと夏スキーで有名な月山スキー場です。
さあ、どんどん下りますよ!
こうやって、植物の写真を撮影するために車を止めていた時のこと。
かわいいお客さんがやってきました!
そう、イナゴ君です!
わたしの車のボンネットに飛んできてくっついていました。
このまましばらく一緒にいましたが、気づけばいなくなってました。
このあたり、沢が連続してあるような気がしました。
全部は写真に収めきれませんでしたが、半分くらいは止まって撮ったつもりです。
西川町の特産品の「月山自然水」って、こういう水を詰めてるんでしょうかね?
知りませんけど。
まだ下りますよ!
しばらく下ると、小さな温泉街が出て来ました。
だんだん標高も下がってきて、ついに人工物の群れが現れました。
ほっとした半面、残念な気持ちもあります。
その温泉街に「六十里越街道」の石碑を発見しました。
何故か久しぶりに見た感じがしましたよ!
その先は、月山弓張平オートキャンプ場があったり、公園があったり、ちょうどその辺から2車線になり、相互通行が可能になりました。
そして、念願のゴールが見えてきました!
やっと着きましたね!
時間的には、色々写真を撮りながらここまで来たので、時間にして一時間ちょっとくらいでした。
車を止めなければ一時間かからない程度で来ちゃうと思います。
「国道112号旧道」を走行する際の注意点!
それでは、この道を安全に走っていただくため、いくつか注意点を上げたいと思います。
① アップダウン&カーブ多発につき、酔い止め薬が必要な方は飲んでおこう!
② バイク走行時の注意点です。降雨により道路が濡れている時、秋になり落ち葉が凄い時、夜間、日中のタイムアタック的な走行は厳禁です!ガードレールが無い箇所も多いので、滑ったり、転んだり、崖下に転落しちゃう可能性もあります!
誰の目も届かない山奥を走行することになります。
わたしも実際に走ってみて、すれ違ったのは普通車2台、スクーター1台だけでした。
くれぐれも安全運転で、素晴らしい山形県の絶景をお楽しみください!
いかがだったでしょうか?
今回走った「国道112号旧道」は、わたしが小さいころ父親に一度だけ連れて行ってもらったことのある思い出深い道路でした。
その時の記憶はほとんどありませんが、再び通ることができて感慨深いものがあります。
何より、絶景が素晴らしすぎて言葉になりませんでした。
全国の皆さん!紅葉シーズンはまもなくです!
山形県に来て、素晴らしい紅葉を見てみませんか!?
おわりに
当ブログでは、我が山形県への旅行や移住、特産品の購入を考えている全国の皆さんに対し、少しでも役に立つ情報をまとめています。
わたしが実際に観光地などに行ってみて直接取材していますので、限りなく観光客と同じ目線に立って記事作成に当たっています。
実際にその場所まで行く必要があるので、ちょっと記事を書くペースは遅くなるんですけど・・・
この記事以外にも、山形県内のそれぞれの地方ごとにまとめた記事がありますので、ぜひコチラもご覧ください!⇒【山形県を遊び尽くす】
以上でーす!