
今回は、警察官を目指す人や、警察官採用試験に合格し警察学校入校を控えている人、または新人警察官にむけて、POLICEMANであるわたくしけたろーが切実に語ります!
新人警察官が勘違いしやすい超重要なことをお話しますから、その二つの耳の穴を十分にかっぽじって、よく聞いて下さいね。
警察官と言う職業の特殊性、職業的な権限の強さにより、新人警察官の中には警察官と言う職業を勘違いする輩がいます。
わたしは、ただの一般人が突然「警察官」という強力な鎧を身にまとった結果、「自分」というものを見失ってしまう若い新人警察官を何人も見てきました。
あなたにはそうなってもらいたくないので、この記事をどうか熟読していただくよう、お願いします。
この記事はこんなお話
決して、警察官は世間的に偉いわけではない
まず、警察官である以上、一番理解しておかなければならないことは「警察官は世間的に偉いわけではない」ということ。
はるか昔は、警察官は場所によっては「町の三役」などという位置付けであったり、悪人を捕まえて正義の鉄槌を下す職業として一般人のあこがれの的であったような時期もあったそうです。
ですが、今は違います。
警察官だからこそ誰よりも謙虚な性格を有し続けなければならず、「俺は警察官だ!」「警察官だから一般人よりも偉いんだ!」などという勘違いは言語道断なんです。
警察官は、採用倍率や職業の特殊性から、その職業につくことすら容易なことではありません。
だからこそ給料は他の公務員よりはるかに高く、一般人には無い様々な権限が認められているんです。
警察官の職業柄の特徴や、与えられた権限というものは、警察官が警察官として警察業務を速やかに遂行するために付与されているものであり、その効力はあくまでも警察業務の範疇にのみ及ぶものです。
新人が勘違いしがちなことは「警察官だから世間的にも偉くなったんだ」と勘違いすることです。
例えば、警察官だから自分は民間人よりも偉くて「周囲は自分にひれ伏すのが当然」「自分が黒と言ったらたとえ白でも黒なんだ」のような間違った思考のことですね。
例えば、車を購入しに行った場合、「俺は警察官なんです。だからもっと値引けよ」とか、警察官と言う職業を使って自分が得するように仕向ける方法は間違いの極みです。
昔は「俺は警察官だから、ちょっとパチンコをタダで打たせろや」などと言ってタダでパチンコをしていたり、飲食店でただ飯を食らうような警察官もいたようです。
なぜこういう風なことが起こったかというと、世間が「警察様、警察様」と警察を崇め奉っていたような時期が実際にあったんですね。
そんな風にして崇め奉られるものですから、警察官は調子に乗りますよね。
「警察官って偉いんだ!何をしたって許してもらえるんだ」と。
そう勝手に思い込み、「ちょっとした無茶を言ったって俺は警察官なんだから、何とか交渉に応じるだろう」なんて考え、多数の警察官が浅はかな行動に出た結果、一時期、警察官(警察組織)が腐り果て、社会のゴミになりかけた時があったのです。
警察官は公私を問わずに一般人には親切丁寧でなければなりません。
「警察官だから自分は偉い」と勝手に勘違いし、一般人に対して横柄な態度に出たり、親切心を書いた行動をした暁には、このご時世一発で苦情問題に発展します。
警察官にとってモラルに関する苦情は致命的です。
あなたが警察官にこれからなるのであれば、親切丁寧な警察官になるよう、日々心掛けましょう。
そして、警察官は決して偉い職業ではないということを十分に理解しておきましょう。
ただし、警察官であるというプライドや清廉さは絶対に失ってはいけませんよ!
警察官だから「タメ口」が許されるわけではない
警察に寄せられる数々の苦情の中で、非常に多く寄せられる苦情が、
「事案対応時に警察官にタメ口で対応された」
「警察署に電話したら、電話応対をしてくれた警察官が常時タメ口だった」
というものです。
タメ口をたたく警察官は、主に中堅層から退職間際のオッサン警察官に非常に多いものです。
残念ながら、このタメ口を使ってくる警察官は今でもかなりの割合で存在しています。
この記事を読んでくれているあなたは勘違いしないでくださいね!
警察官は、原則として民間人に対してタメ口を聞いてはいけません。
警察官からすれば毎日多数の民間人を相手にしているので感覚がマヒしがちですが、善良な一般市民は、その一生のうちに警察官とまともに会話する機会は数回しかありません。
人によっては一生のうちに一回も話したことがないという人もいます。
そんな貴重な警察官との会話時に、いきなりタメ口を使われたらどうでしょう?
「え?警察官って常識無いの!?」
と思われることはもはや目に見えています。
警察官だからこそ、犯罪者ではない善良な市民に対しては、わかりやすい言葉を使って誰よりも丁寧に話す必要があります。
「フレンドリー」と「横柄」なことは違いますよ!
一般市民にタメ口を聞くことで良好な関係を作ることは絶対にできません。
しっかりと覚えておきましょう。
警察官になったから人格が優れたわけではない
もはや当たり前すぎて言うまでもありませんが、警察官である以上、自分の人格を磨く必要があります。
そして、知っておかなければならないのが、警察官になったからと言って突然あなたの人格が優れるわけではないということ。
警察官が従うべきものの中で、憲法をはじめとする各種法令・上司からの命令・組織からの通達など以上に超重要なものがたった一つだけあります。
それは、あなたの「良心」です。
やっちゃいけない事はやっちゃいけません。
あなたが直感的に悪いと思ったことは悪い事であり、それに手を染めてはいけないのです。
良心に従うべき時は、勤務中だけではなく、生きていく以上ずーーーーっとです!
「人格を磨く」という言葉をよく耳にすると思いますが、人格を磨くには、道徳に関する本を何百冊、何千冊読んだりしても正直全く意味が無いのです。
「人格を磨く」には、「自分の良心」に忠実に従う以外に方法は無いのです。
そして、良心に従って行動している間に、徐々にあなたの人間性は磨かれ、他人から見ても「あの人の人格は優れている」と思われるようになるんです。
おわりに
おわりになりますが、最後にあなたに警察官の残念な真実をお話しておきます。
「警察の常識は世間の非常識」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
この言葉、ある意味全くその通りなんです。
警察が扱う事件事故のうち、特に事件に関しては一般社会の常識から逸脱した行為です。
そりゃそうですよね、事件って犯罪ですからね。
警察官は日々そんな非常識を相手にしているため、残念なことに多くの警察官に「警察が関わる一般人はクソ、クズ」という思考が根付いています。
しかもその思考は、警察学校を卒配して間もない新人警察官すら、先輩警察官の影響を受けてそんな考えを抱くようになるんです。
わたしは現職時代、訳も無く後輩が「ほんっと、アイツ(一般人)クソっすよねぇ」なんて言った場合に、
「じゃあ、その人のどこがクソなんだ?人間なんだから喜怒哀楽を持っていて当然。一時的に感情が高ぶった状態で対応されたからって、それだけでその人をクソと決めつけるのは大きな間違いだ」
と言う事を話していました。
その後輩が理解してくれたかは知りませんけどね。
一般市民の内、90%は普通の善良な市民です。
5%は警察に反感を抱いているけど言う事を聞いてくれる方々です。
残り5%は反警察組織や犯罪者や、警察に対して敵対心しか持っていない輩です。
一般市民の大部分は善良な市民であることを十分に理解して、あなたの良心に従い、人格を磨き、人間的に優れた警察官になってくださいね!
仕事が超できる警察官よりも、人間的に超優れた警察官であることを目指してください!
応援しています!以上でーす!
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