
今回は、元POLICEMANであるわたくしけたろーが、警察官を志す若者に向け、各都道府県警察のHPに記載されている採用情報について、一言ご忠告申し上げたいと思います。
毎年、全国の都道府県警察では、組織の維持と新戦力を求めて求人活動をしているのはご存知ですね?
求人活動を行う上で、採用パンフレットを作成したり、警察HP上に様々な採用情報を載せて募集活動を推進しています。
警察官を志している人であれば一度は見たことがあるのかと思いますが、各都道府県警察HPの採用情報の中に、「先輩警察官の声」とか「各部署の役割」などと謳って具体的な警察官の業務情報が載せられているのはご存知でしょうか?
一度は目を通したことがあるのではないでしょうか?
でも、あの情報をそのまま鵜呑みにすることはちょっと危険ですよ??
もちろん、危険と言ってもあそこに書いてあることは、各都道府県警察が正式にHPにアップしている内容ですから嘘なわけはありません。
では、嘘じゃなかったら何で内容を鵜呑みにすることは危険なんでしょうね?
この記事はこんなお話
HP記載の情報は、全て添削が入っていることを知れ
まず、当たり前すぎることですが、警察に限らず、組織体制になっている公的機関が公表しているHPやパンフレットなどに記載されている文言は、部内によって一言一句添削され、各上職の決裁を受けるという手順を踏んでいます。
添削に添削を重ねて、その内容を精査・吟味しているからこそ、万人が見ても差し障りなく、十分に詳しい内容を書いてはいるけれど、反組織的な輩がそれを見たとしても悪事に転用できない内容になっているんです。
まあ、そんなのは少し想像すればわかりますよね。
同じような要領で警察HPの採用情報も作成・公表されているわけです。
はは~ん、なるほどな!ってなりました?
気付いた人はすでに気付いたのかもしれませんが、そういうことです。
え?どういうこと?って思った人はさらに読み進めましょう。
警察HPの採用情報を閲覧する上で知っておいてもらいたいこと
あなたが採用担当者だったとしたら、厳しいイメージが根強い警察官を新規採用するに当たり、どのような情報をHPに乗せたいですか??
わたしだったら、「厳しい」というイメージを少しでも払拭したいですね。
だって、警察っていいことも悪い事も併せて全部で14Kな職場ですからね。
できれば、「警察学校はとっても優しくて楽しいところです」「警察学校卒業後、各警察署に配属された後は定刻通りに帰宅できます!」などと耳受けの良い文章を書き連ねたいですね。
ううむ・・・
!!
そうだ!
言葉を選んで文章の書き方を変えちゃえばいいんだ!!
・・・はい、そういう事なんです!
どういうことかというと、例えば各都道府県警HPの採用情報でよく使われている文章から分析していくと・・・
「(警察学校は)とても充実した日々を送ることができます」=「想像以上にメチャクチャ忙しいですよ」
「同期との深い信頼が生まれ、切磋琢磨して成長していくことができます」=「同期と慰めあわないといけないほど教官に叱られますよ。試験では同期と競い合う必要がありますよ」
「○○や○○などの楽しい行事もありますよ」=「それ以外は厳しい授業ばかりですよ」
「被害者からありがとうという言葉をいただいた時は、警察官になってよかったと心から思いますね」=申し訳ありませんが、建前です。
「他ではできない仕事なので誇りと使命感を持って勤務に従事しています」=業務が色んな意味で過酷で、「誇り」「使命感」という精神論的な部分で自分を支えるしかないのです。
・・・と、このような具合で「厳しい」「キツイ」「叱られる」などという言葉を極力排除した記載内容になっているのです。
警察官を志す若者を少しでもつなぎとめるためのこれらの措置を講じているわけですね。
そりゃそうですよね。職員を採用するに当たり、厳しい事ばかりを並べ立てていたら応募者などきませんからね。
だから!!
HPに記載されている内容をそのまんま鵜呑みにして「ああ、警察ってどうやら思ったよりも楽そう」とか「警察学校も大したこと無さそうでよかった」なんて考えていると、初日から圧倒されて数日でギブアップしかねませんよ!
おわりに
当記事に書いた情報は、元POLICEMANであるわたくしけたろーが、実際の過去の職務経験から感じていることです。
警察官と言う仕事は、決して楽な仕事ではありません。
警察HPに書いてある採用情報は間違いではありませんが、「厳しい」「大変」「キツイ」などというマイナス文言は極力排除されています。
排除されている、つまり「記載されていない」と言う事は、文字通り「その部分については何も語っていない」ということです。
厳しくないのであれば自信をもって「警察は厳しくありません」と記載できるはず。
そうなっていないのにマイナス文言が記載されていないということは、意図的にマイナス文言を外しているのです。
だから、そこは応募者側が察しておくべきところなのです。
警察官を志す、あなたの検討を切に祈ります!
以上でーす!
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