
今回、全国の皆さんにご紹介するのは、山形県大蔵村肘折温泉にある日帰り温泉、「上の湯」です!
この「上の湯」は、ここ肘折温泉の開湯伝説に語られる「地蔵権現」が肘を折った時、これで洗ったらたちまち治ったと言い伝えられる、一番最初の由緒あるお湯なんです!
え?肘折温泉開湯伝説を知らない?
肘折温泉を知る上で、肘折温泉開湯伝説を知らないと、楽しみが半減しちゃいますよ!
最初にお断りです!これから色々説明していきますが、わたしは温泉の専門家でも評論家でもありません!
ただ、いち山形県民として、実際に温泉に入ってみた率直な感想を、良いところも残念なところもありのまま書き連ねていきますのでよろしくです!
さあ、行ってみましょう!
この記事はこんなお話
日帰り温泉「上の湯」データ
施設名称 | 上の湯(かみのゆ) |
施設所在地 | 山形県最上郡大蔵村南山地内 |
連絡先 | 0233-76-2211(肘折温泉観光案内所) |
管理者 | 肘折温泉観光案内所 |
管理者所在地 | 山形県最上郡大蔵村南山451-2 (肘折いでゆ館内) |
管理者連絡先 | 0233-76-2211(肘折温泉観光案内所) |
泉質/効能 | 泉質:ナトリウム-塩化物泉・炭酸水素塩泉(低張性中性高温泉)効能:保温効果・古い角質を乳化して洗い流す効果・血管拡張効果・切り傷・火傷・リュウマチ・神経痛・骨折等外傷・胃腸病・皮膚病など |
料金 | 大人250円、小人100円(肘折温泉各旅館宿泊者は無料) |
定休日 | 毎週木曜日午前中(清掃のため) |
営業時間 | 8:00-18:00(冬季8:00-17:00) |
アメニティ | 無し |
駐車場 | 肘折いで湯館付近の無料駐車場が使えます |
お手洗い | 無し |
アクセス | 肘折いで湯館前駐車場から徒歩5分
肘折温泉各旅館から徒歩5分以内(一部を除く) |
こんな時に利用するのがベスト! | 肘折温泉郷への旅行の時! |
(参考:肘折温泉現代版湯治場)
日帰り温泉「上の湯」に行ってみた!
わたしが上の湯に行った日は、その日のお昼すぎ。
その日は、午前中に肘折温泉開湯伝説の元となった「地蔵倉」までのプチ弾丸登山を決行し、途中で空から消防車で放水したような豪雨に見舞われました。
ゲリラ豪雨って突発的に始まって突発的に終わるからゲリラ豪雨。そうでないこのような豪雨はなんて言うんでしょうね?ただの大雨?
そんな大雨に見舞われ、傘を差しながらも雨の勢いに負け、足元を中心としてずぶ濡れになりながらも何とか下山。
当ブログの取材のためにの、各旅館の外観を撮影したり、美味しい団子屋さんに行ったりした後、ようやっと上の湯にたどり着いたのであります!
上の湯の見た目!
上の湯の見た目は・・・
まんま共同浴場っすね!
コンクリート打ちっぱなしの白なその建物!
さぞ冬場は寒かろう・・・と思ってしまいました。
入口は大きな両引き戸があり、真ん中にデーン!と番台があります。
番台に向かって左が女湯、右が男湯になっているようです。
どうやら混浴ではないようです。ちょっと一安心。
だって色々調べてると、肘折温泉郷にある旅館は混浴も当たり前に存在していますからね。
上の湯に入ってみよう!
土砂降りに見舞われつつ入口を開けると、番台があります。
が、誰も座っていません。
「こんにちはー!」
・・・不在?
誰もいないので周りを見回していると、番台の中からムクっと起き上がる人影が。
起き上がったのか、元からそこにいたのかは分かりませんが、急に現れたのは齢70位のおじさんでした。
このおじさんを番台おじさんと呼ぶことにします。
わたし「ひ、一人なんすけど、いいですか?」
番台おじさん「・・・」
どうして無口!?
自称賢いわたしは、番台おじさんが無言で入浴料を要求していると判断。
入浴料250円を取り出して渡します。
番台おじさん「・・・あい、どうぞ」
おーーーー!!やっとしゃべった!
でも、笑顔は一切ありません。
多分、この人はこれが当たり前なんでしょう。
温泉観光協会は必死で全国から旅行客を集めようとあらゆる策を講じて頑張っていますが、実際温泉街で雇われて働いている人には遠い世界なんでしょうね。
「いい温泉がある」から「黙ってても旅行客が勝手に来る」と思ってる。
だから「昔からのやり方を変えない」。
つまり「旅行客」よりも「温泉が強い」と思ってる。
温泉が強いから、旅行客より「その温泉で働く人が強い」と勘違いしてる。
でも、それって客商売としてどうでしょう?
せっかく来てくれたお客さんに笑顔で「いらっしゃい」は、客商売として最低限のマナーじゃない?
時代の流れに逆らっていいのは「古き良き温泉施設」であって、働き手の接客マナーではないはず。
わたしは山形県を全国に紹介するためにこのブログを書いてますが、悪いところを隠して良いところだけ取り上げるなんてできません。
こんな対応をされたのがわたしで良かったです。これが県外の旅行客の方だったら、絶対にもう来てくれませんよ?
と、そんなことを心の中で思いながら、番台に向かって右側にある男湯に向かいます。
暖簾をくぐると、すぐ脱衣所です。案の定、誰もいません。
脱衣所の一番奥から見た様子です。
脱衣所に鍵とかコインロッカーとかは一切ありませんでした。
木の枠を組んだだけの簡易的な棚です。
単純に、「脱いで置いておくだけの場所」でした。
壁には、入浴のマナーが掲げられていました。
さらに、ここは禁煙ですよ!
ふと、ここでまたしても気付いたことがあります。
あーーー、言いたくない。
棚の上にホコリが層になって溜まってたー。
もう、さっきの番台おじさんといい、このホコリといい、一体どうなってるんでしょう。
このホコリの量、ひと月やそこらで蓄積される量ではありません。
おそらく半年くらいは一回も拭かれていないと予想します。
毎週木曜日の午前中に掃除してるんじゃないんですか?
これが肘折温泉を代表する「上の湯」か!?
「古き良き温泉」って、「掃除せずに汚くしててもいい」って意味じゃないですよ!?
もう、わたしの気持ちはズタボロです。
だって、生まれて初めて入る肘折温泉郷のお風呂がこんな状態。
しかも、最近はこのブログで肘折温泉を集中的にアップして、肘折温泉の起源に迫るため、土砂降りの中「地蔵倉」にまで登ったってのに・・・(泣泣泣×1兆)
山形県を代表する肘折温泉の、その肘折温泉の開湯の地とされる上の湯がこんな状態とは・・・。
お湯に浸かる前に心をポッキリ折られたわたし。
・・・もう、いいや。
意気消沈のまま、お風呂に入りましょう。
お風呂は一つだけです。
結構広いお風呂で、楽に10人は入れるほどの面積です。
カランとか、シャワーとか備え付けシャンプーの類は一切なく、あるのは洗面器だけ。
本当に「ただ入るだけ」の簡易的な作りです。
浴槽の真ん中にはお地蔵様が鎮座していました。
肘折温泉開湯伝説で、道に迷った源翁に、「岩の間から湧きだしていたお湯で折れた肘を洗ったらあっという間に治った」と伝えた老僧こそ、地蔵権現。
このお地蔵様がその化身と考えれば、なんともいえないホッコリした気分になれますね☆
お湯に入ってみると、
・・・最高です!
わたしは温泉の成分云々はよくわかりません。
入った感じをそのまま表現してみます。
お湯の温度はやや熱めに感じました。多分42℃くらい。
少しだけ感じるシュワシュワ感?ピリピリ感?これが多分炭酸成分じゃないのかな?
お湯は少しだけトロみがあり、金属のような金臭さがほんの少し鼻につきます。
お湯の味は、例えるならば薄い「カツオだし」。
もちろん、かつお節の風味なんか一切ありませんよ?その雰囲気が似ているということ。
わずかに感じる塩味。
わずかに感じる旨味。
ほーんのわずかに感じる炭酸水のようなシュワシュワ感。
本当に、あったまります!
さすが源泉かけ流し!
嫌なこと全て吹っ飛びそうなほどいいお湯です。
本当は、真ん中のお地蔵様に手を合わせたかったのですが、途中で湯治客が入ってきたことにより断念。
このお風呂の成分や鎮座しているお地蔵様について詳しく書いてある他サイトを発見したのでリンクしときますね!
このお湯、湯上りがさっぱりするから「冷え湯」なんて呼ばれることもあるようですが、保温効果はかなり持続しましたよ!
確かにさっぱりするんですけど、じわ~って、いつまでも温かい!
そんなこんなで超一級品のお湯に満足し、温泉を後にしました。
あ、帰り際にあの番台おじさんから「・・・あい、どうも」って声を掛けてもらいましたよ!
さあ、ひとっ風呂浴びたし、「そば処 寿屋」でそばでも食うぞ~!!
いかがだったでしょうか?
今回、この記事を書くか本当に悩みました。
だって、山形県を全国に紹介することをメインカテゴリーにしてるブログで、番台おじさんが愛想無いとか、脱衣所が汚いなんて言いたくありませんからね。
いずれこの記事も肘折温泉関係者の目に止まるでしょう。
そしたらお願いです。
「こんなこと書かれてましたよ~」くらいでいいので、さりげなく観光協会にでも伝えててもらえないでしょうか?
わたしからは言いません。わたしの役目は山形の魅力をありのままに発信すること。
各観光地を良くする役目はそこの関係者の皆さんのお仕事ですからね。
次回行ってみて、キレイだったら「キレイになってた」と追記しておきますから!
全国の皆さん、温泉がこんな状態でしたので、わたしから「絶対におススメです!来てください!」とは言えません。
が、そのお湯の威力は間違いありません!
ということだけ、申し添えさせていただきます。
おわりに
当ブログでは、我が山形県への旅行や移住、特産品の購入を考えている全国の皆さんに対し、少しでも役に立つ情報をまとめています。
わたしが実際に観光地などに行ってみて直接取材していますので、限りなく観光客と同じ目線に立って記事作成に当たっています。
実際にその場所まで行く必要があるので、ちょっと記事を書くペースは遅くなるんですけど・・・
この記事以外にも、山形県内のそれぞれの地方ごとにまとめた記事がありますので、ぜひコチラもご覧ください!⇒【山形県を遊び尽くす】
以上でーす!