
今回は、警察学校初任科過程を卒業し、警察署へ卒業配置された後の給料事情についてお話しますよ!
警察学校(初任科)時代の給料って、基本給から食費やら共済年金、各種保険等が差っ引かれて、基本給よりもはるかに低い金額が実際の手取り額として支給されます。
都道府県警によっても細かい給料事情はかなり違うので一概にどうとはいえませんが、これからお話しすることは全都道府県警共通のものだと思いますので、参考にしてくださいね!
この記事はこんなお話
警察学校を卒業すると、給料が一気に上がる!?
最初から希望を与えて差しあげましょう!
警察学校を卒業し、警察署に配置されると、それまで警察学校では付かなかった各種手当が支給され、給料に上乗せされることになります。
手当の名称は各都道府県警で異なるかもしれませんが、例えば、地域手当、職務手当、寒冷地手当、特殊作業従事手当、深夜業務手当、時間外手当(残業代)など、その他もろもろの手当てが付くようになります。
見たくないモノを扱った場合にも、それなりの手当てが支給されます。
当時、わたしは支給総額で警察学校時代よりも約5万円、手取額で3万5千円ほどアップした記憶があります。
ただし、わたしは年齢を重ねてから警察になったので、ストレート組はもう少し下がると思いますが、ストレート組でも確実に上がります。
警察の良いところは、公務員なので給与の支払い関係がきちっと決められているという事。
飛びぬけて大金持ちにはなれませんけど、普通に生きていく分には全く不自由しない暮らしを送ることができますよ!
残業代は何割かカットされる!?
警察の給与事情を語る上で、残念なことも話しておかなければなりません。
公務員だからって、なんでもホワイトではありません。
特に、残業代に関してはおそらくどの県警も超ブラック!真っ黒すぎて大阪のブラックラーメンよりも黒い!まるでイカ墨の如くブラックです!
これを見た警察幹部がいたら、自分の組織の愚かさを恥じるべきですな!
残業代は、各警察署に振り分けられた予算が各課に配分されるため、各課内で残業代に充てられる額が決まっています。
残業代については、その課の課長が調整権を握っており、課に充てられた予算内に収まるように調整を掛けますので、例えば100時間残業しても、支払われるのはマックス40時間分だけとか、眠い目こすって頑張って残業したことが無かったことにされます。
課長によっては、結果(犯人を検挙したり、交通反則切符をたくさん切ったり、模範となる行動をしたり)を出した警察官に高く振り分け、結果を出していない警察官の分を下げるなんていう、結果を上げられなかった部下から物凄い反感を買うような、とてもエゲつないことをする課長もいます。
こればっかりはどうすることもできません。
「予算が無いから」などと各都道府県警内で当たり前のこととしてまかり通っているものですから、サービス残業は覚悟するべきです。
サービスしたくないなら、さっさと帰るべきです。
ただし、重大な事件や凶悪事件が発生し、捜査本部に入って捜査に従事したりした人などには、有り得ないほどの残業代が支給されます。
ヘタすると、基本給と同等か、それ以上支給された例も知っています。
そりゃそうですよ、解決するか、ある程度めどがつくまで捜査を続けなければいけませんからね。
定期昇給/特別昇給
もちろん、年に1回4月に定期昇給します。
警察の給与システムは〇号級〇号俸という区分でしっかりと額が決められているので、大体1年間普通にやれば4号俸上がります。
拝命後〇年経過、とか、昇任のタイミングで級が上がります。最低1級、最大で10級となります。
同じ1号俸でも、級が上がれば額も変わります。1号俸で約1000円から2000円くらいと、結構幅があります。
子育てが必要になる30代から40代のタイミングで上がり幅が最大になるような感じですね。
また、特別昇給もあります。
自分を顧みず人命救助をしたり、凶悪犯人を格闘の末制圧逮捕したり、昇任して管区警察学校や警察大学校での成績が飛びぬけてよかったり、普段の勤務実績が飛びぬけて高かったりした場合に、定期昇給と同様のタイミングや、それ以外のタイミングでも特別昇給します。
実はわたしも幾度となく特別昇給してましたね。
なんてったって超優秀な警察官でしたからね!はっはっは!
ボーナス
警察官は公務員なので、ボーナスも6月末と12月中旬に間違いなく支給されます。
ボーナスのことを一般社会では賞与という呼び方をしますので、賞与と言います。
賞与は、世間の景気事情がモロに反映されます。
公務員って、一般社会とおよそ同等の額の給料って一応決められているので、民間会社よりも飛びぬけて高かったり、逆に飛びぬけて安かったりすることはできないんです。
なので、一般に言われる「景気が悪い」というときにはおのずと下がり、「景気がいい」となった場合には上がったりします。
支給額は基本給のウンか月分って言うのが基本ですから、賞与を思いっきりたくさんもらいたい!っていう方は、必死こいて実績を重ね、昇給しまくって基本給を上げるほかありません。
公務員は不定期で給料カットが行われる!?
嫌なことに、地方公務員は無情な給料カットが結構頻繁に行われます。
これは何かというと、例えば国の財源を確保するために国家公務員の給料を下げたとします。
すると、地方公務員もこれに続けとばかり、若年層は給料5%カットとか幹部職員は給料10%カットとか、給料カットの連鎖が始まります。
東日本大震災の時も、数か月間でしたがこの給料カットが実施されました。
お偉方の決定事項ですから仕方ないですけど、地味に痛いですよね。
まあ、国の緊急事態の一環として実施される一過性のものですので、ご安心を。
たまにそのまま戻らない時もあるようですが・・・
いかがだったでしょうか?
地方公務員最強の給料額を誇る警察官の給料事情も色々あるんです。
警察官は「命をお金に転嫁する職業」ですので、お金は良くても寿命は短命です。
でも、希望が持てたんじゃないですか?
警察学校を出たら、各種手当で給料がはね上がるんですからね!
これに慣れちゃうと有難みをさほど感じることは無くなってしまうんですが、卒業当初なら相当うれしいはず。
給料が上がるという希望を胸に頑張ってくださいね!
応援してまーす!
以上でーす!
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