
今回は、学生が警察学校で毎日のように行うこととなる「申告」について詳しくお話していきますよ!
何でもかんでも、小さなことも大きなことも、いいことは無視されて悪い時は必要になる!
そんな警察学校の「申告」制度を、実体験を交えてけたろー流にぶった切る!!
あ、最初に断っておきますが、個人的にはこの申告制度は少し行き過ぎの感じがありますので、反対派です。
さあ、行ってみよう!
この記事はこんなお話
「申告」って、どういう意味?
はい、まずはココから!
「申告」という言葉をググってみたら、
1 申し告げること。「選手の交替を申告する」
2 国民が法律上の義務として、官庁などに一定の事実を申し出ること。「一時所得として申告する」「確定申告」*goo辞書から引用
こんな風に書いてありましたね。
警察で言う申告とは、この内の1のことを言いますね。
そう、教官に対して何でもかんでも事実を「申し告げる」ことが必要になるのです。
簡単に言うと、中学校とかで「〇〇先生に用があってきました」って先生に要件告げるやつの超ハードバージョンです。
あれがさらに複雑になったり、紙ベースになったりするんです。
なんで「申告」が必要なの?
そういうふうに決められているからです!
ね、全くなんでなんでしょうね。
わたしが勝手に考えるに、自分のこれからとる行動、既にとった行動の結果を隠すことなく「組織に乗せる」ための訓練なのではないでしょうか。
警察学校は、きちんと申告をしないと外出一つまともにできずに、何も仕事にならないというとっても画期的(?)なシステムなんですよ!!
誰に対して申告するの?
はい、基本は担任教官です。
が、担任教官がいなかったり、当直時間帯だったりすると、空いている教官や当直教官に対して行うことになります。
では、具体的にどのような内容で申告が必要となるのか、詳しく見ていきましょう。
「外出泊」するために自己申告!
まずはコレ。
警察学校では、たかが外出泊をするくらいで「外出届」みたいな用紙を書いて教官に提出しないといけないんです。
立派な自己申告の一つですね。
「何時に」「どこに行くか」「そこに行って何をするか?」「どこに帰るか」「帰る場所の住所は?」「帰る場所は誰の家か?」さらに旅行とかになると「どの電車に乗って帰るのか」「飛行機は何便だ」「出発時間は何時だ」「何時にどこを通過するんだ」など、全くあまりに細かすぎて「あーーーー!!!」ってなってその用紙をクシャクシャに丸めてポイしたい気持ちになりますよ、ホントに。
で、その内容を教官に審査されるんです。
別におかしなことを書いて無ければすんなり通りますが、「警察官がここ行くのはどうよ?」ってものは突っ返されてしまいます。
まあ、もちろん、外出泊禁止令が出ているのならば、いくら書いても通りませんし、逆に目を付けられてしまいます。
モノを借りるために自己申告!
次はコレ!
授業や何かで必要になる「モノ」を借りるときも自己申告がいるんです。
例えば、授業で使うプロジェクター(パソコンの映像を映し出すやつ)とか、寮や校内の施設の鍵だったり、その他もろもろです。
で、借りるたびにそのモノについている「使用者名簿」みたいなものを書く必要があります。
これまた面倒くさいシステム。一体何重チェックが必要なんだよって。
正直不要なものが多すぎます。税金の無駄遣いです。
コピー機を使うために自己申告!
もう、笑いが出て来ませんか?
代わりに笑ってあげましょう。はっはっはっはっは!!!
まず、教官に対して「何の書類をコピーするか」「その書類は何に使うのか」「何枚コピーするのか」を申告します。
で、コピー室に行って実際に申告した枚数をコピーします。
で、また教官の所に行き、「この書類をコピーしましたよ」「何枚コピーしましたよ」と実際に見せます。
そして、教官がその枚数を数えて(適当に)、勝手に納得してやっと終わりです。
こんな面倒くさいシステムあっていいのでしょうか!?
証拠も無いし、もう時効なので言っちゃいますが、わたしは普通に黙ってコピーしてました。
先輩から譲り受けた試験ノートとか、コピーしたいと申告しても絶対に通りませんからね。
コピーなんかに時間を取られていたら、全くたまったもんじゃありません。
プライバシーなんて無い無い!全て自己申告!
警察には、警察官のプライバシーなんてあってないようなものです。
自分にかかわるすべての情報(貯金額やローンの有無、交際してる異性など)全て申告する必要があるんです。
警察学校でもそれは同じで、入校後一番早い段階でコレを書く用紙が渡ってきます。
警察官という職業がイヤになる原因の一つです。
プライバシーまで全部組織に管理されて、必要があれば調べられてしまう。
それが嫌な人は警察官には向いていないということですよね。
申告をするにも一苦労!
次です。
教官室で申告ひとつするにも一苦労なんです。
教官室に入って目的の教官にたどり着くまで、下のようなことを毎回やらないといけないんです。
上で書いた中学生が「要件があってきました」っていうやつの超ハードバージョンです。
もう、全て動作が決められているんです。
覚えていないところもありますが、こんな感じです。
① 教官室の扉を両手でつつましやかに開ける
② 教官室に入ったらしずしずと扉を閉める
③ てきぱきと敬礼をする
④ どの教官に用事があるのかを話す(例:初任科第〇期〇組〇〇巡査は、〇〇教官に用事があってきました!)
④ 要件がある教官の前まで行く。
⑤ 教官の前に行ったら、てきぱき動いて正対する。
⑥ 教官を向いて敬礼をする
⑦ 要件を大声で申告する(例:初任科第〇期〇組〇〇巡査は、〇〇(例:報告)があり、参りました!)
こんなことを、多い日で7、8回は申告に行っていました。
コレ、入校当時なんてやり方わからないもんですから、知らずに行って適当にしたら、女性教官に追い出されましたからね。もう、恨みもんですよ。
ひどいですよね。
わたし、思うんです。
警察学校の教官って、絶対にあの世に行ったら普通の人よりも減点が大きいんだろうなって。
警察学校にいる期間はたかが2、3年かもしれませんが、その間に一体何十人の学生の恨みを買うんでしょう。
いかがでしょうか?
警察学校の超画期的(?)なシステム、申告制度についてのお話でした!
以上でーす!
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