
今回、元POLICEMANけたろーが警察学校に入る前のあなたに教えるのが、
「警察学校入校中にケガしちゃったり、病気になっちゃったらどうなるの!?」
ということです。
警察学校入校中は、毎日のように相当ハードな運動をしますから、万が一の時のことを知らないと心配になるのは当然です。
警察官として一生ついて回る初任科時代の成績にも影響が及びますからね。
だからこそ、警察学校生活を経験したこのわたしが教えます。
いくつかのパターンがありますので、それぞれ紹介していきますね。
この記事はこんなお話
警察学校入校中に、長期入院が必要なほどの大ケガ/病気になった場合
まずは、一番最悪な場合です。
警察学校入校中に長期入院が必要な大ケガをしたり、病気になっちゃった場合は、当然「入院」となります。
いくら厳しい警察学校であれど、もちろんあなたの命や体が優先です。
警察学校で起こり得る長期入院が必要なほどの大ケガと言えば、大腿骨骨折とか、柔道を選択している学生であれば、最悪なところで頸椎骨折でしょうか。
頸椎骨折なんてしたら命にかかわっちゃいますけどね。
病気は個人の問題ですから、様々です。
長期入院が必要となり、警察学校規則で定められた「警察学校を卒業するには、警察学校の全過程の〇割以上の出席が必要」という条件に満たなければ問答無用で「解雇」となります。
特に病気は、完全に個人の事情なのでこれは免れません。
ただし、ケガの場合は少し異なってくる可能性があります。
ケガをした状況によっては、もしかしたら解雇を猶予してくれるかもしれません。
例えば、完全な不可抗力で大ケガをした場合です。
その辺はケースバイケースなので、何とも言えませんね。
あ、長期入院とは、長期自宅療養も含まれます。
もちろん長期入院が必要になっても、その後完治して復帰し、卒業条件を満たしていれば卒業できます。
わたしの同期も、病気のため3か月ほど学校生活を離れた者がいましたが、無事卒業できました。
ただし、こうなってしまったら、絶対にいい成績は取れません。良くてど真ん中くらいです。
警察学校入校中に、短期入院が必要な大けが/病気になった場合
次です。
警察学校入校中に、短期入院が必要なほどのケガや病気になった場合です。
この場合もまず「入院」となります。
退院したら、医師の許可を得た上で警察学校生活に復帰できます。
この条件で起こり得るケガとしては、「アキレス腱断裂」とか「足首の骨折」などでしょうか。
病気であれば、特に柔道選択者に多い「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」でしょう。
「蜂窩織炎」とは連鎖球菌や黄色ブドウ球菌による進行性の皮膚感染症のことです。
炎症が軽度の場合は投薬治療で何とかなりますが、重度の場合は入院が必要となります。
入院を経て警察学校生活に復帰しても、例えば松葉杖が必要になった場合や、当面の間運動禁止となった場合は、もちろんその間の術科の授業は見学となります。
短期入院で済んで退院しても、その後の授業に大いに影響が出てしまった場合は、この場合もいい成績は望めません。
影響が出ずに、数日から一週間程度で済めば、勉強が遅れるだけで何も問題はありません。
警察学校入校中に、入院する必要のない大ケガ/病気になった場合
次は入院する必要のない大ケガをしたり病気になった場合です。
この例に該当するケガであれば「腕の骨折」とか「重度の捻挫」とかでしょうか。
病気であればインフルエンザやウイルス性胃腸炎のような感染症ですね。
この場合は、ケガであれば完治するまで見学となります。
病気の場合はちょっと違ってきます。
インフルエンザやウイルス性の胃腸炎は極めて感染力の強い病気です。
なので、おそらく「家に帰れ」ってなるはずです。
もしくは完治するまで警察学校内の普段使われていない部屋に「隔離」となります。
もちろん、完治すれば復帰できます。
なんでこんな措置を取るかというと、感染が広がって学生が全滅する可能性があるからです。
警察学校入校中に、軽いケガや風邪程度の病気になった場合
次は普通に起こり得るものです。
軽いケガなら、授業に参加可能であればそのまま参加できます。参加が無理なら完治するまで見学です。
風邪程度の病気なら、薬を飲んで授業を受けられるなら授業に参加できます。
出来なければ、年休(有給休暇)を使って寮内でおねんねです。
卒業間際に大ケガや病気をしてしまった場合
次は、卒業間際に大ケガや病気をしてしまった場合です。
警察学校生活の終盤、後期試験終了後であれば、既に警察学校での成績は確定しているので、成績に影響することはありません。
動けないほどのケガだったり、病気で入院していたりすれば、警察学校の卒業式は出れなくなります。
ただし、卒業できる日数だけ授業を受けているので、もちろん卒業はできます。
でも、警察署への卒業配置が延びます。
どれくらい伸びるのかと言えば、完治するまで伸びます。
完治するまでは、警察学校で寝泊まりして、警察学校の教官と一緒に新たな初任科生の指導の補助に当たります。
わたしが警察学校にいた時にも、松葉杖をついた先輩が何人か教官の補助をしているのを見かけました。
その後は、もしかしたら全てのスケジュールがズレにズレて、同期と一緒に初任補修科としては再入校できなくなる可能性もありますね。
それでも、警察はその辺はかなり柔軟に対応してくれるので、「あ~、コイツめんどくさいからクビ」なんてことは絶対にありえません。
警察採用試験合格後、警察学校入校前までに大ケガや病気をしてしまった場合
これも意外とあるパターン。
規模が大きい都道府県警察であれば、一年に何回も警察学校への入校チャンスがあります。
警察官採用試験に合格していれば「じゃあ、ケガ(病気)が治ったらその時に入ってくる期生と一緒に入ろうか」ってなります。
ただし、年に1回しか入校チャンスがない小規模県警ではどうなるか分かりません。
もしかしたら、「怪我が治ったらその時から入校しなさい」ってなるかもしれませんし、「合格取り消しです」ってなるかもしれません。
いかがだったでしょうか?
結局、ケガや病気をしないのが一番いいんです。
でも、わたしたちは機械ではありませんので、ケガもしますし病気にもなります。
もし、こんな事態に陥ってしまったら、とりあえず今後どうなるのかをしっかりと確認しましょう。
どうするのか決めるのはそれからです。
頑張ってください!
以上でーす!
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