
今回は、元POLICEMANであるわたくしけたろーが、このご時世、警察学校内で「いじめ」があるのかどうかについて考察していきます。
警察官採用試験に合格し、警察学校に入校予定の人にとって、トップクラスで気になることであろうことがこの「警察学校内でのいじめ」です。
「訓練についていけず、みんなに迷惑をかけていじめられたらどうしよう」とか「団体生活なんて送ったことないから、他の学生と上手くやっていけるかな・・・」と不安に思うことは誰しも同じことです。
また、一般世間で一言でいじめと言っても、「身体に対する暴力によるいじめ」「言葉・態度による精神的ないじめ」「インターネット上におけるネットいじめ」など、様々な種類のいじめ方が存在しますよね。
果たして、正義のヒーローを養成する警察学校において、そのような「いじめ」なんていう行為は存在するんでしょうか?
この記事はこんなお話
学生間での暴力によるいじめについて
結論から申し上げます。
警察学校では、たとえ学生同士であっても不当な暴力行為は絶対に厳禁です。
学生間で殴り合いの喧嘩や、暴力を伴ういじめに発展した場合、まず間違いなく加害者はクビでしょう。
わたしが学生だった約8年前だって暴力は絶対にダメだったんです。
実際に教官から日常的に「たとえ喧嘩になったとしても暴力は禁止だぞ」というような雰囲気を出されていましたからね。
実際、わたしが警察学校にいた10か月、暴力を伴う喧嘩やいじめに発展した例は一例もありません。
同期生はもちろん、先輩後輩期生に関しても、暴力沙汰に発展したという話は聞いたことがありません。
わたしが警察学校に学生でいた時よりもはるかに時代が進んだこのご時世、暴力を振るってそれがまかり通るなんて言う事は絶対にありえません。
暴力を振るえば、それは立派な「暴行罪」「傷害罪」です。
つまり、警察官が取り締まるべき犯罪です。
国民の生命、身体や財産を保護して治安を維持する役割の警察官が犯罪を犯していいとお思いですか??
いいわけありませんよね?
学生間での精神的ないじめについて
これは正直少々・・・いや、かな~り複雑なところですね。
「精神的」つまり「心」の部分については、人によって感じ方がまるっきり違います。
少し厳しい言い方をしただけで「ひどいよ」と受け取る人もいるでしょうし「ふん、この野郎」と受け取る人もいるでしょうし、「え?何?別に何ともないよ」と受け取る人もいるでしょう。
一概にこれで間違いないということは言えませんが、人によっては「いじめられている」と感じてしまう人はいるのかもしれません。
人の態度や言葉については、暴力と違い、いくら「いじめは禁止」と言っても、正直100%規制しきれるものではありません。
ただし、「警察官クビになったブログ」で有名なブロガーの「ハルオサン」が受けたとされるような、クラス全体からの悪質ないじめは絶対に無いと思います。
そこまで悪質化する前に、同期の誰かが教官やらにチクりを入れ、事情聴取され、必要があれば話し合いの場が持たれ、加害者的立場の学生には警告が発せられると思いますよ。
ただし、いじめではなくても「からかわれやすい立場の学生」というのは絶対に出て来てしまいます。
その人のキャラクターが面白いとか、いじりやすいとか、おっとりしてるとかいう理由で、やたらとからかわれる学生っていますよね。
あなたの中学高校時代もそういう人いませんでした?
警察学校も同じで、そういう立場の学生は必ず出て来ます。
また、嫌われやすい立場になる学生が存在してしまうのも事実。
「総代」とか「副総代」といって、学生と教官を繋ぐいわゆる「生徒会会長」「学級長」的な立場の学生です。
言いたくない事や、注意したくないことまで注意しなければならなくなるので、大体ウザがられます。
それと、相手に対して威圧的・攻撃的・知ったかぶりな言動をする人は、警察官に限らず、まず間違いなく嫌われてしまいますのでご注意を!
学生間でのネットいじめについて
えー・・・、警察官として警察学校に入校した以上、ネット上に「○○警察学校の○○っていう奴、ムカつく」なんて書き込みをした場合、見つかった時点で即クビ間違いなしです。
つまり、試用期間の警察学校の学生にとってネットいじめは自殺行為ですので、いじめに発展しようがありません。
警察官になったのならば、TwitterやフェイスブックなどのSNSは厳禁です。
わたしは警察官を退職した今だからTwitterなんてやってますけど、現職時代にTwitterなどを使ってはいけません。
というか、警察学校での生活はマジで分単位、ひどいと秒単位の生活が待ち受けていますので、頑張ってる学生ほどスマホをポチる時間すらもったいないと感じるはずです。
いじめられていると感じた時の心の保ち方
ひょんなことから「あれ?自分いじめられてる?」「避けられてる?」と思ってしまうことがあるかもしれません。
ちょっと想像するだけでも萎えてきますね・・・。
もし、自分が同期たちに避けられてると感じたり、いじめられてると感じてしまった時は、漠然と不安にならないように、不安を抱え込まずに誰でもいいので相談をしましょう。
心が許せる同期でもいいでしょうし、最悪、教官だっていいんです。
教官は、こういう問題には非常に敏感に反応してくれます。
何故かというと、いじめが進展すると待っているのは「退職」です。
退職者の人数は、教官の評価の一項目になります。
退職者数は、一部例外を除いて少ない方がいいに決まってますからね。
ただし、相談する相手は警察関係者だけにしましょう。
間違っても警察に縁もゆかりもない学生時代の友人などにそんな話をしてはいけません。
何故かというと、そんな風にして相談した友人が、その話をネット上に載せたらどうなります?
「友人の○○、警察学校でいじめられてるみたいなんだって~」なんて投稿されて拡散された暁には、ただでさえ人手不足の警察にとって多大なイメージダウンにつながります。
警察組織にとって、組織イメージは非常に重要視されるものですから、発覚した暁には徹底的に調査され、最終的にあなたの身の振り方が問われてしまう危険性があります。
きちんと然るべき人に相談をし、愚痴を吐き、過剰に不安を抱え込まないようにしましょう。
そもそも・・・
そもそも、警察学校は忙しすぎて、いじめなんて超低レベルな行為をやってる場合じゃありません!
他人をいじめるほど余裕のある学生は、まず確実に赤点ばっか取って、他人をいじめた以上のペナルティを受けることになりますから!
前期試験、後期試験で赤点を取らないように、必死こいて勉強しろ!勉強!
そして、自分と合わない人に対しても、「人間誰しも必ずいいところがある」と思える慈悲の心を持ちましょう。
わたしは実際に警察学校時代、その境地に達することができていましたよ?
そういう境地に達することができれば、相手を憎むことなくありのまま受け入れて、無駄なストレスを抱え込まないで済みますから。
おわりに
警察官採用試験に合格し、警察学校に入校できる人と言うのは、一定レベル以上の試験を突破している人たちなので、ある程度良識があります。
どこの誰かもわからないようなトンチンカンは多分いないと思います。
警察学校に入校するに当たり、不安な気持ちはよーーーくわかります。
でも必要以上に「いじめられたらどうしよう」なんて考える必要はありません。
まずは、警察学校に入校して、与えられたカリキュラムを全力でこなせるように、そちらに思考をシフトさせるべきです。
ただし、忘れてはいけないことがあります。
同期生もあなたと同じで、「人間」です。
面白いことを言われれば楽しくなるし、イヤなことを言われればムカつきます。
自分がされたり言われたりして嫌なことを相手に対してしないように心掛けましょう。
まあ、警察学校入校前は誰だって不安になるんです。
その不安は、1年後笑い話になってるはずです。
大丈夫、がんばれよ!
以上でーす!