
今回は、元POLICEMANであるわたくしけたろーが、現役時代に嫌というほど扱った自転車泥棒こと「自転車盗」の犯人のことについてお話します。
自転車泥棒が犯罪だって言う事は、普通の人であれば当然知っていることですよね。
え?知らない?
それではまず、声を大にして教えて差し上げます。
自転車泥棒は犯罪です!
そして、
自転車泥棒に手を染めた人は、正真正銘の悪質な「犯罪者」です!
今の日本では、特に自転車を利用する人が集中している首都圏をはじめとする大都市で、その自転車盗の被害が後を絶ちません。
例えば、平成29年中の警視庁管内(東京都)では4万件を超える自転車盗の被害が発生しています。
わたしも現役時代、これでもかというほど自転車盗の犯人と対峙し、捕まえ、色々な形で対決した経験があります。
そんな経験を振り返ると、犯人の心理状態に一定の共通点があり、この犯罪に対する甘っちょろい考えが見えてきます。
今回は、そんな甘っちょろい犯人野郎の心理やら共通点やらを紐解き、間違ってもあなたが自転車盗なんかに手を染めないよう、徹底的にお話したいと思います。
この記事はこんなお話
安易に自転車泥棒をする人の心理とは
自転車は、あなたが知っているとおり「乗り物」です。
自転車泥棒とは、そんな乗り物である自転車を盗難することです。
乗り物を盗む犯罪として有名なのは、車を盗む「自動車盗」と、バイク類を盗む「バイク盗」とこの「自転車盗」です。
その中でも「自転車盗」には、他の乗り物泥棒には無い「一般人が手を染めてしまう単純な理由」が存在するのです。
各種乗り物泥棒をする目的とは?
自転車泥棒がいかに自分勝手で、身勝手で、かつ手軽に一般人が手を染めてしまう犯罪であるかを説明するには、自転車泥棒以外の乗り物泥棒のお話をする必要があります。
まず最初は自動車泥棒こと「自動車盗」についてです。
トヨタハイエースや、トヨタランドクルーザーなど、駐車場に止めていたのに知らぬ間に盗まれてしまう自動車盗は、その盗難の目的が「転売」または「海外への輸出」です。
盗んだ車を売って収入を得る。
車は財産としての価値が高いですからね。
今では車の防犯機能の向上により、車一台盗むにも専門的知識が必要となり、犯罪としての敷居は低くありません。
ですから、特定の極悪人しか手を出すことはしないのです。
次にバイク類を主に盗むオートバイ泥棒こと「バイク盗」についてです。
バイク盗の主な犯人は「免許を持たない不良少年」です。
鍵の付いていない原チャリのエンジン部分のカバーを破壊し、配線を「直結配線」にして鍵が無くてもエンジンがかかるように改造する。
その改造バイクを乗り、町中をノーヘルで二人乗り走行し、ガソリンが尽きたら乗り捨てる。
つまり「ガキが遊ぶため」に盗むケースがほとんどです。まれに転売などもありますが。
ですから、主に「不良少年つまりガキ」しか手を染めることはしないのです。
でも、自転車泥棒は違います。
「自動車盗」や「バイク盗」と違い、もっと単純で、一般人が安易に手を染めてしまう理由があるんです。
一般人が簡単に自転車泥棒に手を染めてしまう単純な理由
自転車は、自動車やバイクに比べ誰でも手軽に乗ることができ、ロードバイクでもない限り資産価値もさほど高くなく、数万円以内で購入することが可能です。
施錠機能にしても、馬蹄錠や100均のチェーン錠など、自動車やバイクほど厳重ではありません。
このような「お手軽さ」が原因となり、犯罪とは縁遠いはずの一般人が自転車泥棒に安易に手を出す元となっているんです。
自転車は「乗るため」に存在します。
一つ例を上げます。
例題「あなたはいつも、自宅から3㎞離れた駅にバスで移動し、そこから電車通勤をしています。ある日、飲み会のために帰りが遅くなり、終電ギリギリで自宅の最寄り駅に着きました。既にバスはありません。さてどうする?」
ここで「家族に駅まで迎えに来てもらう」「タクシーで帰る」と答えた方は何も心配ないのでしょうが、一定割合で「自転車をパクる」という危険な思考を持った輩が存在します。
「タクシー代がもったいない」「夜中に駅まで家族に迎えに来てもらうのは気が引ける」という単純な理由で「その辺の駐輪場からチャリをパクってやるべー」ってなるんです。
自転車を駐輪場から盗み、自宅付近の目立たない場所に乗り捨てて、そのまま放置する。
悪質になると、その自転車を自分の物として長期間使っていたりもします。
このように、「そのあたりの自転車を自分の移動に使いたい」というただの一般人が、「さほどの悪気も無く」「お手軽に」「犯罪であるという意識すら薄い状態で」自転車を盗んでしまうんです。
自転車泥棒を捕まえて取り調べてみると、皆本当の一般人なんです。
「なんでこんな真面目な人が!?」と思うことが少なくありませんでした。
もちろん、ロードバイクのような高級自転車ばかりを盗み、転売しようとする営利目的の輩もいます。
日常的に自転車を盗むのが趣味で、ペンチ等の工具類を持ち歩いてまで自転車を盗む癖のある病気のような輩もいます。
でも、それらと比べてもこの「そのあたりの自転車を自分の移動に使いたい」という理由で自転車をお手軽に盗んでしまう輩の方が圧倒的に多いんです。
自転車泥棒をして警察に捕まったらどうなる?
自転車泥棒が警察に捕まるパターンは、主に警察官による職務質問からです。
・・・というか、自転車泥棒が警察官を発見と皆一様に同じような行動に出るからすぐにわかるんですよね。
罪悪感が少しでもある奴は大体「スピードが上がる」「目をそらす」「反転する」「なぜか止まる」「繰り返し後ろを振り返る」など、とってもわかりやすい!
警察官から声を掛けられるまで警察官の存在に気付かなかった犯人なんてもっと面白い!
「あ・・・えっと・・・その・・・」って頭をフル回転させて一生懸命言い訳を考えるもんだから、大体は十数秒間、言葉が出なくてしどろもどろになるんですよね。
もう、そのしぐさだけで「あ、コイツなんかあるな」ってわかりますよ。
それで、自転車泥棒が警察に捕まるとどうなるのかと言う事ですが、大体は警察署に連れて行かれます。
拒んでもダメです。任意同行を拒めば次から次へと応援が来ますし、もし逃げようと逃げ出そうものなら「不審者逃走」と言うことで緊急配備が敷かれたりします。
また、その際に警察官をちょっとでも小突くような行動があれば、「公務執行妨害」で現行犯逮捕されます。
現行犯逮捕されれば絶対に逃げられませんし、公務執行妨害の原因になった「小突いた行為」についてこれでもかと取り調べられるのはもちろん、その後に自転車泥棒についても取り調べられることになります。
でも、自転車泥棒事体で逮捕されるのは非常に稀です。
高級自転車の転売目的の窃盗であればまず逮捕されますが、盗んだ自転車を乗っているくらいでは普通は「任意検挙」となります。
警察に捕まってからは「犯行現場の確認」、警察署内にある取調室での「被疑者取り調べ」などが待っています。
逮捕されない場合は、取り調べなどが終われば警察署から帰れますが、原則として、その場合も「身元引受人」に一筆、「身元請書」という書類を書いてもらわないと帰れません。
また、逮捕されても任意検挙されても、結局その人の「犯罪経歴」にはしっかり「自転車盗」という経歴が登録されます。これは死んでも消えません。
さらに、警察に捕まった犯人と言う事で、その人の写真、指紋、身長体重などを計測されます。
特に指紋を撮られて登録されると、その後その人がどこかで何かしらの犯罪を犯した時に、データベースに既に登録済みのため、あっという間に捕まります。
どうです?ここまでくると、もう完璧な「犯罪者」でしょ?
「たかが自転車泥棒」をするだけでこんな風になるんですよ?
自転車泥棒は、あなたの心も経歴もドス黒く汚染するぞ!
ここからはわたしが勝手に語る精神論になります。
自転車泥棒を泥棒とも思わずに「簡単だから」とか言う理由で繰り返していると、あなたの良心が腐っていきます。
良心どころか、あなたが人として腐っていきます。
「見られていないから何をやっても良い」「自分が良ければそれでいい」「他人に迷惑をかけたって問題ない」「お前の物は俺の物」なんていう感覚で生きていると、もう「普通の感覚の人」には戻れませんよ?
自転車泥棒をすることにより、あなたの行動が歪んでいき、警察に捕まって経歴も汚れ、最後にはあなた自身がドス黒くなります。
そうなったら最後、傍から見ても立派な「犯罪者」の完成です。
そうならないように、わたしは言いたい!
こんなクソッタレな犯罪に絶対に足を踏み入れるな!
自転車泥棒をするとどうなるのかわかってもらえましたね?
わかってもらえましたね!?
では、自転車を盗んではいけないということが分かったところで、次は万が一自転車が盗まれてしまったという時の対処法をお話します!
また、当ブログには様々なトラブルへの対処法の記事がありますので、ぜひ読んでみて下さい!
以上でーす!