
今回は、元POLICEMANであるわたくしけたろーが、お酒に強い人に向けてこの記事を残します。
この記事を読んでいるということは、あなたはお酒に強いんですね?
お酒が体質的に全く飲めないわたしにとっては非常に羨ましい限りです。
あなたはお酒を飲んでもシラフの時と何一つ変わらないんでしょう?
・・・でも、気を付けて下さいよ?
シラフの時と何も変わらないから、アルコールが体内に残存しているかきちんと自分で把握する必要がありますよ?
これからわたしがお話する内容では、お酒に強すぎることが逆に仇となってしまって「酒気帯び運転」に結びついてしまう可能性がありますよ!
では、行ってみましょう!
この記事はこんなお話
「お酒に強い」とは?
ちまたでよく聞く「お酒が強い」とか「お酒が弱い」というのは、実際にどのような状態ことをいうのでしょうか?
ちなみに、わたくしけたろーはお酒に超絶に弱いです。激ヨワです。
わたしの経験から、まずはお酒に弱い人の特徴からお話していきます。
お酒を飲むと、まず体が温かくなります。
次にドクドクと心拍が早くなります。
そのうち頭がぼーっと痺れてくる感覚がします。
その症状が進行すると、感情のコントロールが難しくなってきます。
それを通り越すと、頭痛、吐き気と言った症状が出て来ます。
いわゆる「悪酔い」の症状です。
これらの「酔い」の症状が無くなるには、わたしはしっかり睡眠をとるしかありません。
睡眠をきちんと取っても、寝て起きると体がとてもだるいです。
・・・と、お酒に弱い人とはこんな具合です。
つまり、お酒に強い人はこれらの症状が皆無なんです。
「お酒に強い・弱い」というのは、調べてみると親から遺伝した「アルデヒド分解酵素」の「型」で決まるようですね。
アルコール分解酵素体内に吸収されたアルコールが肝臓でアセトアルデヒドに分解され、さらにそれがアルデヒド分解酵素によって酢酸に変化するという経過をたどるようです。
この「アルデヒド活性酵素」が「活性型(お酒に強く、いくら飲んでも平気な人)」であるか「低活性型(人並みに飲めるけど酔っぱらう人)」であるか「非活性型(全く飲めない人)」であるかで、お酒に対する強弱が決まるようです。
ちなみに、日本人の37-38%は「低活性型」、6-7%は「非活性型」であるとされています。
(情報参考:サッポロビール株式会社「お酒に強い人、弱い人」)
「お酒に強い人」に持ってもらいたい危険意識
「お酒に強い人」は、極端な話、その飲み物が「お酒」だろうが「ジュース」だろうが「水」だろうが、見た目上は何も変化は起きません。
もちろん「酒くせーなー」ってのはありますが。
「お酒に弱い人」や「お酒が全く飲めない人」は、お酒を飲むと諸症状により体のコントロールが効かなくなり、特に「お酒を全く飲めない人」については、症状の重さから車を運転するどころの話ではなくなります。
でも「お酒に強い人」は違います。
お酒を飲んでも普段と変わらないから、何だってできちゃいますね。
もちろん、お酒が強い人も「飲酒運転はダメ」であることは知っています。
知ってはいますけど、物理的にしっかりと体が言う事を聞いて動きますから、「お酒に弱い人」や「お酒を全く飲めない人」に比べて「お酒に強い人」は危ないんです。
何が危ないかというと、お酒を飲んでも変化がないから「体内に蓄積されているアルコール量」のことを忘れがち又は軽視しがちなんです。
わたしが現役時代に扱った飲酒運転被疑者に往々にして多かったのが「体内に残存しているアルコールに対する勝手な自己解釈」によって飲酒運転をしていたケースです。
「ちょっと寝たからアルコールが抜けた」は間違い!
飲酒運転被疑者は必ず言い訳をします。
わたしが現役時代に扱った実例をお届けします。
警察官「なんでお酒飲んで車運転したの?」
被疑者「いや~、お酒飲んで運転したつもりなかったんですよ」
被疑者「確かにお酒は灯が変わるころまで飲んでましたよ。でも、寝たんで」
警察官「でも数値はしっかりと基準値超えてるけど?」
被疑者「だから、ちょっと寝たんで。それでアルコールは抜けたと思ってたんですよ」
はい、出たー!
飲酒運転被疑者の言い訳の常套文句、其の一!
「ちょっと寝たんで」
お酒に強い人にありがちな言い訳パターンです。
自分はお酒が強くてアルコールの諸症状が出ないから、少し寝ればお酒は抜けていると勝手に自己解釈しているパターンです。
もちろん、言い訳としてこの文句を使っている人も多いですが、実際にマジで「ちょっと寝たからアルコールが抜けた」と思っている被疑者も多いんです。
調べてみた結果、飲んだアルコールが体内から抜けるには、体重によって変わり、体重68㎏の人が500ml缶ビール2本(度数5%)を飲んだ場合、体内排出時間はおよそ6時間かかるということです。
これを3本飲めば9時間、4本飲めば12時間かかるという単純計算です。
超詳しく書いてあるサイトを見つけましたのでリンクを貼っておきます。
⇒【ケメ子のウェブログ「お酒が体から抜けるまでの時間を知ってますか?「お酒の雑学」」】
つまり、超簡単に言うと、お酒に強い人がガッツリお酒を飲んで、ちょろっと睡眠をとったくらいでは、体に飲酒による諸症状は出ないかもしれないが、体内に残存しているアルコールが抜けきることはあり得ない!ということです。
飲酒運転なんぞする気が無くても、勝手な自己解釈によって「酒気帯び運転」に該当してしまったという残念過ぎるケースです。
「熱いお風呂に入ったからアルコールが抜けた」は間違い!
飲酒運転被疑者は必ず言い訳をします。
またまたわたしが現役時代に扱った実例です。
警察官「なんでお酒飲んで車を運転したの?」
被疑者「ちょっと自宅でビール1本だけ飲んじゃったんですよ」
被疑者「でも、俺めっちゃ酒強いんで、実際、車運転しても何ともないんすよね」
警察官「お酒が強いからって酒飲んで運転していいの?」
被疑者「だって、お酒飲んでも運転に支障ないっスよ?それに、運転する前にしっかり熱い風呂に入ってきたんすよ?」
被疑者「熱い風呂に入ればアルコールって抜けるって言うでしょ?なんで抜けてないの?」
はい、出たー!
飲酒運転被疑者の言い訳常套文句、其の二!
「熱い風呂に入ればアルコールは抜ける!」
・・・もう、絶句の域ですね。
先ほどアルコールの分解について書いた通り、アルコールは肝臓で分解されます。
体内に入ったアルコールの10%は呼気や汗となって排出されますが、大元の90%は肝臓で分解されないと排出されません。
もちろん、風呂に入れば「汗」は出ます。
出るのは「汗」です。たとえアルコールを多少含んでいても、出るのは汗です!
高濃度のアルコールが出てくるわけじゃありません!
ましてや、お酒を飲んで風呂に入るなんて言う行為は、血圧の乱高下を引き起こしたり、心臓に負担が掛かったりして非常に危険!
このケースは、ちょっと調べればアルコールが体内でどうなるのかということがわかるのに、自分がなまじお酒に強いばかりに、身勝手な自己解釈をしてしまった結果です。
身体にお酒の影響による諸症状が出ないがため、体内の残存アルコール量を見誤り、アルコールに対する正しい知識を持っていなかったがために「酒気帯び運転」をしてしまった残念過ぎる例です。
「お酒に強い人」は、車に乗る前にアルコールチェックを!
お酒が好きでお酒に強く、かつ車を普段から運転する必要のある人は、自分の車の中に「アルコールチェッカー」を常備しておく必要があります。
もちろん、お酒に強い人の大半は、アルコールに対してしっかりとした知識をもった良識ある人々です。
でも、お酒が好きな以上、どうしても飲みすぎてしまう危険性があります。
飲酒翌日、何ともない状態で車を運転しても、実際にアルコールが検出されてしまえば、それは立派な「飲酒運転」に該当します。
わたしは当ブログで何度も書いていますが、飲酒運転により人生が崩壊してしまう危険性があります。
たとえそれが故意ではなく過失であったとしても。
だから、お酒が好きで毎晩晩酌をする人や、お酒を飲む人で車通勤をする人は、必ず自分の体内の残存アルコール量を知る必要があります。
お酒を飲む人で常時車を運転する必要のある人には、一車に一台、アルコールチェッカーを常備しておくことを強くお勧めします。
自分勝手な間違った解釈で車を運転した結果、それが「酒気帯び運転」に該当した日には、もはや笑うに笑えません。
そうならないためにも、アルコールに対する正しい知識と、自己チェックは欠かせません。
あなたの勝手な判断で自らの人生をゲームオーバーにさせてしまうことの無いよう、十分に気を付けましょう。
お酒を飲む人は車にアルコールチェッカーを常備!
これはもはや必須事項です。
あなたのため、そしてあなたの家族のためにも、冷静なご判断を。
以上でーす!