
元POLICEMANであるわたくしけたろーの全身全霊の願いを込めて、四部構成でお送りしている「あなたが知るべき、あおり運転者の末路」シリーズ。
前回は、第三部「末代までの恨み」編をお送りいたしました。
「人に恨みを持たれるということについて」というちょっと怖いお話でしたね。
最終章である当記事:【出所後の地獄】編では、あおり運転で他人の命を奪う結果となった犯人が、刑期を終えて出所した場合、どのような生活が待っているのかと言う事をお話していきます。
ちょっとだけ結論をお話しますと、タイトル通り、刑期を終えて出所してもさらに地獄は続くってことです。
あおり運転の末に相手の命を奪ってしまった場合、服役したから「はい終わり」ってことは絶対にありえません。
犯人は、出所して目の当たりにするんです。
自分の身勝手な行動の結果、自分の周りの「当たり前の生活」がどれだけ広い範囲にわたって崩壊してしまったのかと言う事を。
では刮目してください。お話を始めますよ。

この記事はこんなお話
家庭はすでに崩壊!?帰るべき家・家族は既に崩壊しているかも?
あおり運転をした結果、人を死傷させるような大事件に発展した場合、犯人の日常生活だけでなくその家族の生活も含めて崩壊することになります。
事件を起こすと、もちろん住所と実名をメディアにより報道されてしまいますよね。
ニュースがインターネット上に流れるということはもはや当然のことです。
そうなれば、ネット環境を駆使して情報を書き込む「ネット民」が首を突っ込んでくるわけです。
根も葉もないうわさや、詳細な犯人の私生活の詳細な事柄など、事実とウソが大量に入り混じった状態で情報がアップロードされるわけです。
つまり「○○(犯人の名前)」で検索すると、事実とウソが入り混じった情報が大量に表示されることになるんです。
もちろん、犯人の配偶者や子供がいればその者たちについての特定がなされ、勤め先や通っている学校等まで世間に知れ渡ってしまいます。
今のご時世はそういうもんなんです。
2017年6月に神奈川県大井町の東名高速道路上であおり運転の結果、相手を死傷させるような大事件を起こした石橋和歩被告を知っていますか?
この事件について検索すると、ウソかホントか、被告とその関係者に対する大量の個人情報がアップロードされていますよね?
それと同じようになってしまうんです。
そうなってしまえば、犯人の家族はその土地に住んでいられなくなります。
犯人の家族は、ただ「犯人とかかわりがある」と言うだけで、心無いものからの誹謗中傷や世間の厳しい眼差し・好奇の目にさらされ、苦しめられることになるんです。
そうなってしまったら、行きつく先は「離婚」や「交際解消」などの「別れ」です。
刑務所に離婚届が郵送されてくるかもしれませんね。
その場所が持ち家であれば引っ越さざるを得なくなるでしょう。
犯人に子供がいれば、親権はもちろん配偶者に移ることになるでしょう。
配偶者が子供を養いきれないというならば、子供は施設に入所することになります。
こういうことになる事態を何というか知ってますか?
「一家離散」と言うんですよ。
一家離散し、ウン十年という刑期を終えて出所したとしても、もう戻るべきところはありませんね。
どんなに昔の事件でも、詳細はネット上に残り続ける
さっきチラッとお話しましたが、インターネットが発達し続けている現代において、事件情報がネット上から消え失せるということは絶対にありません。
人々の記憶からは薄れるかもしれませんけど、インターネット上のデータとしては永遠に残り続けます。
しかも、嘘と本当が入り混じった状態で。
犯人が出所後に就職活動をしても、会社側がその氏名で検索をかければすぐに事件の情報が出てくるんです。
石橋和歩被告の事件がいい例です。
あの事件は「高速道路上で車を停止させる行為が危険運転致死傷として認定されるかどうか」という点が注目された事件ですから、永遠にネット上から消えないでしょうね。(当該事件は、高速道路上で車を停止させる行為そのものは危険運転致死傷罪の要件には満たないが、石橋被告が行ったあおり運転の結果、交通事故を引き起こし相手が死傷するという結果に至ったものである、という点を認定し、危険運転致死傷罪が成立するという判決が出ました。)
なにも就職活動で不利になるだけではありません。
日常生活においても、あなたのことを調べようとする人がいるたび、その事件情報が知られることになり、人間関係の構築にも多大な労力が必要となります。
はたして、他人の命を奪った犯罪者を雇う会社があるのか
よく「犯罪者支援」といって、過去に犯罪を犯した人を自分の企業で進んで雇用し、元犯罪者の社会復帰を促す、なんていう取り組みもありますけど、殺人犯やあおり運転の末に人の命を奪ったような極悪人は話が違います。
話が違うというのは、起こした事件レベルが高すぎて、支援してくれる会社など無いでしょう。
だって、あなたがその会社の社長だったらどうですか?
殺人犯の社会復帰になんて貢献できますか?
あなたの大切な社員と、凶悪な殺人犯を一緒にして仕事などさせられますか?
その雇おうとしている元犯罪者は、一番犯しちゃいけない犯罪を犯しているんですからね。
過失で交通事故を起こしてその結果相手が命を落としたとか「過失」が介在しているわけではないんですよ?
故意的に相手の命を奪った極悪人です。
こんなもの、選択する余地もありませんね。
車の免許の再取得は不可能
あおり運転により他人の命を奪い、逮捕され、ウン十年に及んだ刑期が終わりました。
運転免許ももちろん失い、その後に待っている欠格期間も経過しました。
免許に絡む制裁処分は全て受け終わり、もう一度免許を取得できる状態であると仮定しましょう。
日本の法律や規則上、だいたいこういう風な場合には「罪を償い終わっていれば、過去に犯した罪が合否の成立に影響を及ぼすことはしませんよ」という文言が付け加えられます。
でも、どうでしょうね?
そんなの「本音」と「建て前」の関係です。
過去にあおり運転で人を死傷させてしまったような極悪人が、再度免許を取得するなんて言う事は絶対に許されません。
何が許さないって、世論が許しません。世論とは国民の考えです。
国民に運転免許証を発行するのは「○○県公安委員会」です。
公安委員会とは、警察を外部から監察する組織です。
そして、肝心の免許センターは警察施設の一つです。
警察は、世論に反発されたら警察業務が完遂できなくなるという負の側面があります。
・・・と言う事は、わかりますね?
そいつに免許証を再発行すれば世論から非難される。
ですから、そういう犯罪者に対しては、運転免許証は二度と発行されないでしょう。
例え免許の再取得の試験で学科試験、実技試験共に満点だったとしても、まず合格は出ないでしょう。
というよりも、あおり運転で人の命を奪っておきながら、罪を償ったら再び運転したいですなんて、有り得ませんからね!
人生ゲームオーバーになったんですから、再度車を運転しようなどとは思わず、犯した犯罪の意味を深く噛みしめて、被害者に対し心の中で未来永劫謝罪し続けるべきです。
重くのしかかる損害賠償支払い
刑期を終えて出所したら、待っているのは被害者遺族に対する超高額な損害賠償の支払いです。
その額、ウン千万円からウン億円です。
事件発生後、あなたの親族が立て替えて支払ってくれていたのかもしれません。
若しくは、誰も払ってくれておらず満額保留になっているのかもしれません。
でも、犯人が起こした事件なのですから、もちろんその支払い責任は犯人にあります。
満額支払い終えるまで、犯人に休息などありませんよ?
人生の残り全ての時間を、被害者への謝罪と被害者遺族のために使う、そんなものは言われなくなって当然のことです。
おわりに
あおり運転の末、他人の命を奪ってしまうような重大事故を引き起こしてしまった犯人に、安息の日などありません。
自己中心的で身勝手な行動の末事故を引き起こして相手の命を奪い、家庭を壊し、多くの人を悲しませ、多大な迷惑をかけた犯人は、たとえ刑期を終え出所したとしても、その人生は既に終わっているんです。
それだけ「相手の命を奪う」というのは重過ぎる犯罪なんです。
被害者遺族から叩かれ、世論から叩かれ、身内から非難され、それでも生きて行かないといけないんです。
そんな大事件を起こしてしまった犯人は、残りの人生を十分後悔して、償いきれない代償を背負って生きて行かないといけないんです。
2017年6月に神奈川県東名高速道路であおり運転で相手を死傷させた石橋和歩被告なんかが、まさにその通りの人生を歩むことになるでしょう。
人生を棒に振らないため、この記事を読んでくれているあなたは、絶対にあおり運転などしてはいけません。
石橋被告のような重大事件を引き起こしてしまった暁には、マジで人生終わります。
事件を起こした後で、いくら後悔しても遅いんです!
どれだけ心底後悔して謝罪したとしても遅いんです!
だからわたしは、あなたに切にお願いします。
あおり運転などするんじゃない。
あおり運転で最悪な事件を発生させた暁には、あなたはもちろん、あなたの家族・親戚・友人など、あなたの周囲の人の人生を巻き込んで、一気に崩壊することになります。
そうならないよう、普段から自分の感情をコントロールする術を身に付けましょう。
本当にそれしかあおり運転を防ぐ方法はないんです。
あおり運転がこの世から撲滅されることを深く深く祈っています。
以上でーす!